リアルに自給自足の参考になる本~お勧め12選~

2024年1月28日

自給自足お勧めの本12選。

自給自足生活を実践して7年になる私が、自給自足に参考になるお勧めの本を12冊選びました。これらは、ガチに自給自足をおこないたいと考えた際に、参考になる教科書的な本や先駆者の知恵がちりばめられた本になるかと思います。少しでも参考にしていただけたら幸いです。

自給自足のお勧めの本~食料編~。

第一に自給自足といえば、やっぱり食の自給が考えられるでしょう。人間が生きていくために、外すことのできない最重要なもので、これができずに、自給自足の道は始まらないといっても過言ではないかもしれません。

食の自給といえば、お米や野菜の栽培を始め、鶏などの家畜、山菜、野草キノコなどの採取、魚やジビエなどの猟さまざなものが考えられます。中でも人間の主食である穀物のお米が、自給自足できれば心強いです。

自給自足を目指すならば、まずお米を作りたい所。

そこで、まずお勧めしたいのがこの一冊。

『手植え稲つくり~5畝の田んぼで自給生活を楽しむ~』横田不二子 著

5畝の田んぼで、自分たちの食べる分だけを作る自給用のお米作りが紹介されています。

高価な機械を使わず、昔ながらの苗代での苗作りから、手植え田植え、稲刈り、はさがけ天日乾燥、脱穀とお米作りの様子が詳しく載っています。小規模な自給レベルのお米作りのやり方を紹介している唯一の書籍かもしれません。お米を自給したいと思っている方は必見の一冊です^^

そしてお米の次に、自給自足したいのが野菜ではないでしょうか。自給自足というと、山菜や野草、狩りといったことを思い浮かべるかもしれませんが、一年を通して安定して食を得ることを考えるとやはり野菜の栽培といった事が重要になってきます。

また、こういった自給自足に興味のある多くの方は、無農薬栽培や自然農法など環境に負荷をかけないような暮らしに興味がある方が多いように感じています。かくいう私も、農的な暮らしに興味を持ち始めたのも、自然や地球環境への思いからこの道にたどりつきました。

そこで、紹介したい野菜作りの一冊がこちら。

『野菜づくり大辞典~有機、無農薬で出来る~』金子美登 著

有機農業の第一人者として有名な金子美登さんが出されている1冊。(有機農業とは、農薬や化学肥料を一切使わずに栽培する農法の事を言います)

約100種類近くの野菜の栽培方法が、全て写真付きで解説されていて、とても分かりやすいです。巻末の方には、有機菜園の基礎知識として、有機農で野菜を作るポイントがいくつも紹介されています。堆肥の作り方や農薬を使わない病害虫対策などなど。

野菜の無農薬栽培を志すなら、ぜひとも手元に置いておきたい1冊です。

『野菜の種はこうして採ろう~伝統野菜いのちを未来へつなぐために~』船越建明 著

野菜づくりとセットで手にしておきたいのが、自家採種のための書籍です。野菜が自給自足できたら、野菜の種も自給自足を目指しましょう♪

自給自足を志すに当たって大切になってくるのは、極力プロに頼らずに、何でも自分でこなしてしまおうという精神ではないでしょうか。野菜は、本来種採りをして毎年継いでいくものです。

野菜を種採りするにも、覚えておきたいポイントがいくつかあります。

ごく簡単に触れておくと、交配されたF1種でなく在来種や固定種の種を選ぶこと、交雑関係を意識して、作付けすることなどちょっとしたポイントがあります。そういった事を学ぶ教科書的な一冊。

野菜を自給するだけでなく、種から自給自足して、永続的に栽培できる農法を確立していきたい所です♪

『果樹の育て方~庭植え、鉢植え~』小林幹夫 尾崎章 著

お米、野菜、種の自給が出来たら、次は果樹の自給を目指しましょう。

果樹は、野菜やお米とは違った楽しみ方ができます。お米や野菜は、1年物がほとんどですが、果樹は長期的なスパンで栽培していく事となります。植えてすぐに収穫とはいきませんが、何年か経てば実が収穫でき、木が大きくなっていくごとに、実の数も増えていくし、何といっても野菜では味わえない甘い果実が実る所も最大の魅力です。

果樹の育て方についての本を一冊は手に持って、色んな果樹を自給してみてはいかがでしょうか。この本には、約40種の果樹が紹介されています。各果樹の基本的な情報や剪定法など載っているので、果樹を育てる際の参考になる教科書的な一冊です。

『山菜ハンドブック~四季の野草木の実を見る、採る、味わう~』日野東 著

自給自足するに当たって、身近な植物を採取するにあたって参考になる山菜系の図鑑的な一冊があるといいと思います。これは、たまたま私が持っている本を紹介しますが、こういったタイプの本は色々出版されているので、書店などで気に入ったものを選ぶのが、無難で良いかと思います。

お勧めを紹介とか言っておきながらすみません><

しかし、自給自足をするに当たって、山菜や野草で食べられるものを把握しておくことはとても重要です。意外と食べられる草がそこら辺に生えていたりします^^

自給自足のお勧めの本~住居編~

『セルフビルド~家をつくる自由~』矢津田義則 渡邊義孝 著

生きるために最重要な食の次は、住の自給自足。

ちょっとハードル高いかもしれませんが、住の自給に取り組められたら、面白いです。この本には、セルフビルドで家を建てた人の例がたくさん紹介されています。とてもセルフビルドとは思えないような立派な家から、おっとこれなら俺でもできそうかもと思えるような家まで様々^^

実践者の様々な例を見ることによって、自分もああいう風に暮らしたいなとか妄想が膨らみます。イメージができれば、後は確実に実行に移していきさえすれば、大抵の事は出来るので、こういった本を見て夢を膨らませましょう。

また、自分で家を建てることができたなら、かかる費用は材料費のみとずいぶん安く済みます。家の自給自足ができれば、家賃や家のローンといった物からも解放されます。

自給自足的な生活を志していくと、払い続けなきゃいけないものが少しずつ減っていきます^^

自給自足お勧めの本~水編~

食、住の自給自足の次に得たいものとして水の自給が考えられます。

この本は水に関する事が詳しく載っている農文協の絵本シリーズとなります。農文協の絵本シリーズは、子供だけでなく大人でも十分役に立つ内容となっていて、素晴らしい本なので、ぜひともお勧めしたい一冊です。

絵本なので、ザックリとですが、どのようにして水が循環していくかや、沢から水を引く方法、井戸掘りの様子、雨水タンクや台所排水の浄化装置、ビオトープの作り方やバイオジオフィルターといった排水の浄化装置など水に関する様々な事柄が、絵と共に紹介されています^^

この本で紹介されていた、台所排水の浄化装置はとても面白そうだったので、自分の所でも真似て作ってみました。⇒『台所排水の浄化装置を自作してみた。

他にもたまたま本の内容とリンクしたものとして、井戸掘り雨水タンクビオトープなど、自分が作ったものと似たものが紹介されていたので、とても共感できました。ちなみに私は、何本も井戸掘りに挑戦した結果、最終的に尽きる事のない井戸水を掘り当てることができました。

水を有効に使えれば、自給自足の暮らしも楽になりなます。払い続けなきゃいけない水道代からもおさらばできる♪

自給自足お勧めの本~生活編~

『農家に教わる暮らし術~買わない捨てない自分で作る~』農文協 編者

この本は、身近なものを活用して、生活に活かす術がたくさん詰まった素敵な本です。

身近な素材をつかった洗剤、入浴剤、歯磨き粉、たい肥作り、虫よけ剤など様々な日用品を手作りしています。

また、おくどさん、石窯や囲炉裏、五右衛門風呂などの薪ライフ、塩ビ管を使った太陽熱温水器、コンポストトイレやてんぷら油をディーゼル燃料にする方法、バイオガスを作る方法などワクワクする様々な知恵が詰まっております。

なるべく買わずに、身近にあるものを有効活用して、なんでも自分で作ってしまおうという工夫が詰まった自給自足お勧めの一冊です。

自給自足お勧めの本~総合編~

『地球に暮らそう~生態系の中に生きるという選択肢~』加藤大吾 著

自給自足を志すに当たって一番参考になるのは、実際に行動を起こした先駆者の様子を知る事ではないでしょうか。この本は、筆者が山林を購入し、開墾、セルフビルドで家を建て、田んぼや野菜を育てながら、親子で自然と共に暮らしていく様子が紹介されています。

実際に田舎へ移住してきて思うことや工夫なども書かれているので、田舎で自給自足的な暮らしをしてみたいと考えている方はとても参考になるかと思います。自然と共に生きるヒントが沢山隠れています^^

『自給農業の始め方~自然卵、イネ、ムギ、果樹、農産加工~』中島正 著

この本は、自然養鶏の第一人者である中島正さんが書かれている本で、第一章は自然養鶏で小さく鶏を飼う方法が記されています。鶏に関しては、超プロフェッショナルなので、とても参考になるかと思います。

第2~3章は、自然養鶏の鶏糞を利用した野菜作りのやり方やお米や麦の栽培方法が載っています。鶏がいれば、良質な鶏糞堆肥が自給できます♪

後は、中島さん流の果樹の栽培法や山菜の採取、食の加工、自給農に対する考え方などが紹介されています。自給農を実践されていた大先輩の礎が詰まった一冊です。

『自然を生きる』福岡正信 著

自然農法で有名な福岡正信氏が記した一冊。

冒頭『人間は何もしなくてよい。食っちゃ寝、食っちゃ寝していきておればよい。』といった衝撃的な一文から始まります。この本は、具体的に自給自足に役立ノウハウというよりは、大事なマインドが隠されている一冊になるかと思います。

一言でいってしまえば、足るを知るといった精神でしょうか。多くを求める現代社会において、『なくてもよかったんじゃないか。』という福岡正信さん的精神は、とても大事なように感じました。

自然農法で有名なお方ですが、同時に自給自足の第一人者でもあられるのではないでしょうか。余計なものをもたなければ、維持費もかからずシンプルに暮らしていける。自然農法と共に、そんな究極の自給自足暮らしを実践されていたのだと思います。

自給自足お勧めの本~番外編~

『私は魔境に生きた~終戦も知らずニューギニアの山奥で原始生活10年~』島田覚夫 著


この本は、終戦した事を知らずにパプアニューギニアの山奥で、サバイバル生活の10年間を過ごしたノンフィクションのお話です。

悲しき戦争が引き起こした出来事で読んでいて非常につらい面も出てきますが(特に最初の方)、後半はサバイバルや、リアルに自給自足をするとどういったことがおこるのか理解を深めるためには参考になる一冊です。

食料の確保、マラリアなどの悪疫、塩の枯渇、開墾、農園づくり、鍛冶屋計画、原住民との交流など様々な経験を積みながら、10年間におよぶ原始生活をこなしていきます。ここには、自給自足の原点を知るためのヒントが沢山隠されているように思います。