共麹法(友麹)に挑戦~米袋を使った米麹の作り方~

2024年10月20日

2020年の米麹作りは、共麹(友麹)という方法で、米麹を仕込んでみました。共麹(友麹)とは、出来上がった米麹を元種に増やしていく方法になります。今回、スーパーで購入した乾燥麹を元種に使ってみました。

共麹(友麹)をやろうと思ったキッカケ。

林弘子さんの『スローな手作り調味料』に、共麹での麹作りが紹介されていて、よし一度僕もチャレンジしてみようと思い立ったのでした。共麹で、米麹が作れるなら、粉状の麹菌取り寄せなくても、手軽に近くのスーパーで買える乾燥麹があれば、作れます。

それにこれができれば、2回目作るときは、最初に作った米麹を元種にして、増やしていけるなんて、面白いではありませんか^^

これから紹介する麹づくりは、本に載っていたやり方ではありませんが、私が毎年作っている米袋を使った方法で、麹菌を乾燥麹に置き変えて、共麹を試してみました。

ちなみに本では共麹として紹介されていたが、ネットで調べると、友麹という表記も出てくるので、漢字はどちらでも良いのかな!?

必要な物・・・・白米3kg、乾燥麹1袋200g、樽(米を浸ける容器)、大きめのザル、蒸し器、蒸し布、30kgの米袋、湯たんぽ、毛布、ふとん、温度計など

共麹(友麹)法で、米麹の仕込み。

それでは、実際の工程を説明していきます。

実は、普通の方法で米麹を作るときとなんら工程に変わりなく作れました。結論を先に行ってしまえば、変えるのは、麹菌をまぶして種付けするか、米麹を混ぜて種付けするかの違いで、意外と簡単に作れてしまいます。

仕込み前日、お米を水に浸ける。

まずは、お米をもみすり、精米して白米にしておきます。玄米だと、ヌカ層には麹菌が繁殖しにくいらしいので、いつも白米にしています。

何度かよくお米を洗ってあげます。

そしたら、水をいれて、丸一日浸水させておきます。

一日目、水切り。

一日浸けておいた白米を、ザルにあけて水を切っていきます。少し斜めにしてやると切れやすいかと思います。1時間くらいかけます。

水切りをし終わる前に、蒸し器に水を入れて、沸かしておきます。

お米を蒸す。

しっかりお米の水が切れたら、蒸し器に、蒸し布をセットして、お米を入れていきます。

蒸し布を被せてあげて、お鍋にセット。

一時間くらいかけて蒸しあげていきます。 蒸したお米を少しとって指で潰して、ひねり餅ができるぐらいが目安といわれています。

湯たんぽで、保温。

蒸し器でお米を蒸している間に、湯たんぽにお湯を入れて、保温の準備も始めておきます。

私の場合、お湯と水を適当に混ぜ合わせて、45~50度くらいにしてあげています。

布団の中で保温していくので、そこにセットしておきます。

共麹(友麹)法で、種付け。

スーパーで買ってた乾燥麹1袋、200g。

林さんの本によると、1~2パックの麹から2キロでも3キロでも作れるとの事でした。

2袋入れようかとも考えましたが、2袋だと値段も600~700円近くなってくるし、それだと麹菌買った方が、結局安くて便利だとなってしまっては、面白くないので、少し心配だったけど、1袋で挑戦してみることにしました。

これを手で、よくもみほぐして、バラバラにしておきます。細かくなるように気持ち強めにコスってみました。

冷まして、種付け。

お米が蒸しあがったら、床に大きくて丈夫なビニールを敷いておき、そこにお米を広げていきます。最初はアツアツなので、木べらなんかで混ぜながら、温度を下げていきます。

少し下がってきたら、手でおこなっていきます。手の表面で熱さを感じ取りながら、熱すぎず熱いくらいまでいったら、(45度~50度くらいでしょうか。)

砕いておいた米麹をパラパラパラ~と、満遍なく加えていきます。

そしたらガッサ、ガッサとよく撹拌していきます。混ぜている間にも温度が下がっていくので、手際よく行います。麹菌と違い乾燥麹の粒が大きいので、下に落ちていって、少し混ざりにくかったですが、だいたい全体的に撹拌し終わったら良しとして、米袋に詰め込んでいきます。

共麹(友麹)で仕込んだ麹を保温。

共麹で仕込んだものを、米袋に一まとめにして入れていきます。

そしたら、グルグルグルっと口を巻いて、縛って保温所へGO。

私の所では、いつもスモールハウスのロフトの布団の中でおこなっています。

湯たんぽは、毛布1枚挟んで、脇に置いて、毛布で米袋をグルグル巻きにしていきます。

この時、デジタルIN-OUT温度計のコードの先端を米袋の横にセットしておきます。なければ、温度計を脇に入れ込んでおきます。

こんな感じに。

そしたら、普段私が寝ている羽毛布団に、毛布をかけて一日目の仕込みの完了なり。このモコっとした部分に仕込んだ米麹が入っています。

この晩は、米麹と一緒に寝ます。まあ、少し大きな湯たんぽだと思って、なんとかやり過ごします(笑)

切り返し、広げる。

仕込んで2日目の朝、順調に麹菌の繁殖が進んでいると、温度が上がってくるはずです。

順調に、温度上がっていました。麹の温度は39、6度。

上の温度が、米袋の横にセットした方の温度で、下が室温となっています。

想像以上に、共麹の効果は強いようです。今までの麹菌で作っていた時よりも、繁殖が早いような感触がありました。

早くも、白い斑点が見受けられます。それに加えすでに、少し固まりかけてました。米袋の中で、よく撹拌して、切り替えしてあげて、麹菌が満遍なく繁殖するよう混ぜてあげます。

また、撹拌する事によって、上がり過ぎた温度を少し冷ましてあげます。

一塊にまとめていたものを今度は、薄く広げてあげます。厚さ3~4㎝くらいでしょうか。

米の袋の半分くらいまで広げてあげます。この頃になると、米麹自体が発酵する際に熱を出してくるので、湯たんぽは外してあげます。

そしたら、今度は毛布のみかけてあげて、保温していきます。麹自身の発熱の温度を利用して保温していきます。人間でいう所のひざ掛けしたら、自分の体温で温かく感じるようなそんな感じになるのだと思います。

ここからは、麹の温度を熱くなり過ぎず、冷たくなり過ぎないよう、適温を保っていきます。丁度、人間の体温くらいが目安になるかと思います。37度前後をキープするような感じです。

温度計をみると、36度くらいに下がっておりました。この日は、ちょくちょく麹の様子を見て、温度が上がり過ぎてないか、また下がっていないかチェックしてあげます。

寒そうなら、毛布を足してやり、暑そうなら毛布を剥ぐってやりとお世話してあげます。

特に日中など、室温が上がっている時に、毛布が沢山乗っていると、温度が上がり過ぎてしまうので、そういった時は、剥ぐって調整してあげます。

クレセル デジタルIN-OUT温度計 防滴型 AP-09W。

本体の温度とコードの先の温度と2つ測れる便利なデジタル温度計です。

2回目の切り返し。

2日目の夜に、もう一度切り返し撹拌してあげます。温度もまた、40度近くまで上昇していました。

毛布をはぐってあげて、

この時点で、中の米麹たちは、けっこう固まりかけていました。なんか今までより成長が早いような気がします。 米袋の中の米をよく撹拌してあげて、また薄く広げてあげます。

そしたら、また毛布でサンドイッチ。

後は、このまま3日目の夜まで、温度を適温に保ち続けていきます。夜中、朝、昼間といい温度になるように気にかけてあげると、、、。

共麹(友麹)で、作られた米麹の完成。

3日目の夜に、寒い所に出してあげて、麹の繁殖を止めてあげます。我が家では、半野外の土間に置いて、冷ましてあげています。

共麹(友麹)で培養した米麹の完成なり^^自家製の無農薬米を使っての米麹ができました♪

共麹(友麹)、やってみたら、いつもと変わらず、すんなりできてしまいました。今まで麹菌から作っていた米麹作りの、麹菌を乾燥麹に置き換えただけですが、普通にできちゃいました。むしろ麹菌よりも繁殖力強いような感触さえありました。

初めての共麹(友麹)法でしたが、失敗することなく、大成功でした^^

保存食。発酵,

Posted by ろん