鶏が食べる小石について。

2021年5月7日

歯のない鶏は、砂嚢に蓄えた小石を使って食べた物をすりつぶすことによって、消化しやすい形にしています。自然養鶏で鶏を飼っていると、小石は必要不可欠な飼料の一つといってもいいかもしれません。そんな鶏が食べる小石について、紹介したいと思います。

小石を蓄える砂嚢(さのう)。

砂嚢というと馴染みが薄いかもしれませんが、スーパーなどでも見かける砂肝の部分です。実際に鶏をさばいていくと、この砂肝の中には、小石がたくさん入っていたりします。

砂肝の中に石が入っている。
鶏を捌いた時の砂肝の中の様子。

砂嚢は、筋胃とも呼ばれていて、その筋肉を使って、小石を擦り合わせ、食べた物をすりつぶしていくそうです。また、砂嚢には小石だけでなく、草などの繊維質もよく入っています。

鶏は、草の繊維と小石をうまい事使って、消化を促しているようです。

また、小石を与えるのは【尻ツツキ】の防止にも効果があるのではないかと私は考えております。

尻ツツキについては、またどこかで詳しく触れたいと思いますが、簡単に説明すると鶏同士がお尻をつついて、大ケガをしてしまいます。お尻から血を出すと皆からお尻を総攻撃されてしまい、気づくのが遅いと死に至るという中々厄介な鶏の悪癖なのです><平飼い養鶏をしていると、あるあるなのですが、、、

そんな尻ツツキの原因の一つは、砂嚢の繊維質や小石の不足から、繊維質を欲して羽をつついて食べるようになり、そこから始まることが多いように感じています。

そういった理由もあり、小石は鶏にはなくてはならない物の一つなので、いつでも食べられるように 鶏小屋の一角に設置しています。

牡蠣殻と小石が入った容器。
牡蠣殻と小石が入った容器をセット。

設置する際は、床の材と混ざらないように、台を作って地面から離してあげています。また、鶏が容器の上に乗ると箱の中に糞が入ってしまうので、箱の上に乗れないように木材を当てて調整しています。

鶏が食べる小石の大きさ。

鶏が食べる小石はグリットと呼ばれたりしています。

具体的な小石の大きさは、育雛時代は直径1~2ミリ程度で、成鶏に近づくにつれ3~5ミリくらいとだんだん大きくしていきます。仮に少し大きな石を与えても、鶏が食べないだけなので、害はなく、自らがちょうどよい小石を選んで食べてくれるので、心配はいりません。

私が今までに使ってきた小石は、井戸掘りで上げた砂利をフルイを使って、小石だけに分けた物やホームセンターで見つけた小さな砕石(一応、水洗いした)などを使ったりしました。

フルイは5ミリで、落ちてきた小石を使用。

小石を洗って干している。
ホームセンターで見つけた小石。

ネットで見つけた情報で、『たまご博物館の養鶏学コーナー』さんによると、

幼雛用 直径1,0~1,5mm

育成用 直径2,0~2,5mm

成鶏用 直径3,0~4,0mm

と、なっておりました。身体の大きさに応じて小石の大きさも調整してあげるといいようです。

ちなみに、自然卵養鶏の第一人者【中島正】さんの本にも、小石を食べさせるとなっており、『咀嚼用の道具として鶏の筋胃にいつもなければならぬもの』と書かれています。

砂嚢の小石は人間でいうところの、歯のような役割をしているので、必要不可欠なものの一つ。砂嚢に小石がいつもある状態が、鶏には自然な事柄なようです。