【小規模自給農家】小麦の無農薬栽培から、足踏み脱穀まで。
2014年11月、小麦の無農薬栽培に挑戦しました。自給用の小規模な栽培です。除草剤、農薬、化学肥料不使用。収穫は、手刈り、足踏み脱穀、唐箕で選別といった昔ながらのやり方を紹介したいと思います。
小麦栽培をしようと思ったキッカケ。
自給自足的な生活を目指し始めた2014年でしたが、肝心の主食のお米作りが、まだできていませんでした。自給自足といったら、やっぱり主食となりえる穀物を何か作りたい。そこで、お米がないなら、小麦を栽培してみようかと思い立ったのでした。
小麦は、以前勤めていた大規模請負農業で3年ほど作った経験があったので、作り方や成長過程はだいたいイメージできていました。ただ違うのは、農薬を使わずに栽培したいという事でした。もし自分で作るなら、何も農薬を使わずに作りたいと、昔から考えていたので、それをいざ実行できる時がきました^^
小麦の栽培~生育初期。
畑を耕す。
2014年11月12日。まずは、トラクターで、畑を耕しておきます。当時借りていた地主さんから、『ここの畑は、よう肥えているぞ~』と聞いていたので、無肥料で栽培してみました。
この年は、自給自足を始めた年だったので、トラクターも思い切って購入しました。購入といっても、小さなトラクターの中古で、10万くらいで購入できました。それなりに、自給自足を志すならば、強い味方となりえます。
小麦の種を蒔く。
小麦の播種時期は11月から12月上旬くらいまでが、多いように思います。小麦なんかは、けっこう周りで栽培してる所も多いと思うので、近くで栽培されている所の時期なんかを参考にするといいと思います。
トラクターで耕し終わったら、クワでザーッと蒔き溝を掘っていきます。
こんな感じに、条蒔きにしていきます。蒔く筋は、水糸なんかを引っ張って、等間隔に掘っておきます。間隔は70cmくらいです。
そしたら、小麦をパラパラパラ~っとばら蒔いていきます。品種はあやひかり。
こんな感じに。蒔いた後は、足で両脇の土をゴショゴショっと動かして、覆土してあげます。
この小麦の種、実は鶏の餌用に仕入れたクズ小麦の一部を使いました。セオリーでは、種には、大きくて立派な種を使うのですが、そこから外れた規格外の小麦です(笑)果たして、この規格外小麦がどのように育つのか!?
なんでもやってみなければわからないですし、いわゆる一つの実験です。
小麦の発芽。
12月5日。小麦、無事に発芽してくれました。ほっ。
麦踏み。
1回目の麦踏み。
12月8日。少しずつ大きくなってきました。ここらで、一回麦踏みをしてあげます。
踏み踏み、踏み踏み。少しずつ、横に移動しながら、麦を踏み固めていきます。一見傷めつけているようですが、麦踏みをする事によって、分けつが増えて、収量が増えると言われています。
大手の農場で働らいていた時は、トラクターの後ろにローラーをつけて、引っ張って麦踏みをしていました(笑)。
全て踏んでやると、こんな感じに。
2回目の麦踏み。
12月22日。2週間後に2回目の麦踏み。
前回同様に、横移動しながら踏み踏みしていきます。
年明けて、1月中旬くらいにも、もう一度入ってあげました。
小麦栽培~成長過程。
2015年2月3日。寒い冬の間は、成長遅いけど、麦踏みの成果もあってか、よく分決してきました。小麦の栽培は、冬の草の少ない時期に、栽培できるので、ほとんど草取りの必要もなく栽培は超楽ちんです^^
4月4日。春が近づいてくると、一気に大きく成長してきます♪一度、外周まわりだけ、草刈りしてあげました。中は、草との競争に小麦が勝って、優先化してきているので、もう大丈夫でしょう^^
小麦の出穂。
4月16日。穂が出始めてきました^^
5月15日。一面に、小麦の穂!!
手刈り収穫、足踏み脱穀。
6月15日。そんなこんなで、6月小麦がいい感じに黄金色染まってきたので、収穫していきます。この年は、まだハーベスターもなかったので、昔ながらの足踏み脱穀機で、脱穀しました。足踏み脱穀機は頂き物です。
小麦の収穫は、梅雨に重なりがちなので、天気を見計らって、刈り取っていきます。この時期、雨が多いので、中々収穫のタイミングが難しいです。
ある程度刈り取ったら、運んで、
足踏み脱穀機に、かけていきます。足でコキコキ踏んでやると、突起物が沢山ついたドラムが回って、麦の実がはずれていきます。
脱穀した実がアチコチ飛び散らないように、機械にブルーシートをかけてホロしてあげています。
足踏み脱穀かけただけだと、まだこんな感じで、藁クズや穂ごと取れてしまったものなど混ざった状態です。なので、平たい棒で、叩いて再度軽く脱穀してあげます。
丸一日目かけて、これだけ進みました。ふぅ。
唐箕で選別。
6月23日。この日も刈り取り、足踏み脱穀と進めて、次の工程を説明していきます。
足踏み脱穀終わって、棒で叩いた後に、粗目のフルイにかけてやって、ざっとワラクズを除いていきます。
こんな感じに。
そしたら、そのフルイに通った小麦たちを唐箕にかけていきます。左手でハンドルを回して風をおこしながら、右手で小麦を投入していきます。そうすると、軽いゴミが風で飛ばされていき、重たい実が手前の口から出てくる仕組みになっております。この機械も、ありがたや頂き物です。
1番出口からとれた小麦。
こっちは、2番出口。一番より軽めのものが入ってきます。2番出口に溜まった小麦は、中にはいい実も混ざっているので、数回唐箕を通してあげて、選別していきます。
収穫のタイミングが少し遅れてしまったようで、発芽してしまった小麦もありました(苦笑)
まあ、しかし売り物にするわけでもなく、自分たちが食べる自給用なので、少々のことは多めにみます。
よっしゃ~、全部刈り終わった。人力で、全部やってやったぜぃ^^
小麦の乾燥、選別。
少し乾燥が甘い様だったので、天日干しして水分を減らしてあげました。
選別は、細かいフルイにかけて、小さな異物を除いてやったり、(写真ありません。)
風で、軽いゴミを飛ばしてやったりして、
最終的には、目選別で、地味に異物を取り除いていきます。
そんなこんなで、小麦の自給に成功いたしました。この年は全部で、62キロほどの小麦が収穫できました。
規格外小麦やなんのその。立派な小麦が沢山穫れました^^
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