陸稲の栽培記録2015。【ハッピーヒル米】

2020年3月1日

2015年、ハッピーヒル米を使って、陸稲の栽培に挑戦してみました。陸稲とは水田ではなく、畑で水を張らずに育てていきます。5aくらいの広さで、実験的に色んなパターンで栽培してみました。陸稲の正しい栽培方法というよりは、私はこうやって育ててみましたという一体験談です。

陸稲を栽培している例は、けっこう少ないと思うので、ちょっとでも参考にしていただけたら幸いです。

陸稲の栽培~播種

2015年当初の予定では、まだ水田でのお米作りができていなかったので、ならば水を使わずに畑で栽培できる陸稲を栽培してみようと思い立ったのでした。

種もみの浸種。

ハッピーヒル米(うるち)の種の袋。

今回陸稲に使う品種は、かの自然農法で有名な福岡正信さんが育成したといわれるハッピーヒル米(ウルチ)を使いました。種は、在来種や固定種の種で有名な野口種苗さんで購入。

ハッピーヒル米を網の袋に入れて浸種。

4月4日。樽に水をはって、網の袋に入れた種もみを浸種していきます。水は、毎朝綺麗な水に変えて、樽も軽く洗ってあげます。こんな感じで、2週間くらい水に浸けて、芽出ししていきます。

網に入った種籾をお風呂につけて芽出し。

4月18日。最後に、五右衛門風呂の残り湯に一晩つけてあげて、仕上げの芽出しをしてあげました。

芽出しされたハッピーヒル米。

こんな感じに、ちょこっと芽が出ています^^

畑苗代に播種。

メインの陸稲は、畑に苗代を作って、育苗した苗を移植する作戦にしました。

畑苗代の作成。

まずは、トラクターで苗場を耕しておきます。そして、種を蒔く範囲を水糸を張って、わかりやすいようにしておきます。

畑苗代に、種もみを蒔く人。

芽出ししておいた、種もみをパラパラパラ~っと、ばら蒔きしていきます。

畑苗代の土の上に蒔かれた種籾。

こんな感じに。

畑苗代に、有効ポリをかける。

仕上げに、有効ポリをベタ掛けしてみました。保温、成長を促進するためでもあり、鳥よけの意味もあります。発芽したての稲は、ハトやスズメ、カラスなどに狙われる恐れがあります。水田でないから、余計狙われやすいと思います。

有効ポリのアップ。

有効ポリとは、このように小さな穴がたくさん空いてて、温度が高くなり過ぎることがないようです。初めての挑戦だったので、うまくいくかドキドキでした。

果たしてどうなるのやら!?不安半分でしたが無事に芽が出てくてることを祈ります。

浸種なしで直播。

ハッピーヒル(もち)の播種。

実験的に、種もみの浸種なしで、ハッピーヒルのもち種を直播してみました。条間60㎝の株間20㎝の2~3粒蒔き。

でしたが、この直播は鳥に食べられたのか?発芽率悪く、あまり出来は良くなかったです。

発芽実験。

ポットに、浸種した種もみと浸種なしの種もみと蒔いて発芽実験してみました。

ポットから、少し芽が出た稲。

こちらは、浸種なしの稲。

ポットから、芽が出た稲。

こっちは、浸種して芽出しした方の稲。

ポットに蒔いた日は同じですが、生育が全然違います。やはり浸種した方が、スタートが早く、草との競争に有利なので、浸種はやっておいた方がベターなようです。

畑苗代のその後。

畑苗代の種もみに芽が出る。

4月25日。無事、発芽した模様^^

畑苗代に稲が発芽。

4月29日。温かい日も続いてきたので、有効ポリもはぐってやりました。蒸れたり、焼けたりしないのか、少し心配でしたが、そんなことないみたいでした。

いっけん順調に発芽したように見えますが、半分くらいは草です。草。

手に乗せた小さな草の芽と稲の芽。

左、草、右、稲。これを見分けるのは、中々至難の業です><

畑苗代で稲が生長する。

5月14日。なるべく暇を見つけては、稲と草を見極めて、草を除いていきます。

点蒔きした稲が成長中。

別個所に、ハッピーヒル(ウルチ)浸種した籾で、点蒔きもしていました。こちらは、浸種なしの直播と違って発芽率は高めでいい感じでした。

陸稲の栽培~苗を定植。

畑苗代の稲の様子。

6月11日。畑苗代の稲も段々大きく育ってきましたので、ボチボチ苗取りして、定植していきます。

なるべく根っこを傷めないように、スコップで周りからガボっと土ごと掘って、苗を丁寧に取り分けていきます。

稲の苗を条に定植。

そしたら、耕しておいた畑に、水糸を張って、条間70㎝で、定植していきます。株間は10cmくらいでしょうか。定植するときのポイントは、雨が降った後とか、雨が降る前などが良いと思います。沢山作る場合、定植後の水やりが大変になってくるので、雨を有効活用したい所です。

条に植えられた稲の苗。

6月12日。なんとか、2日で畑に定植(田植え)し終えました^^

真正面から見た植えられた稲の苗

陸稲、無事に育ってくれますように~。

他の陸稲たち。

陸稲の稲、草と共に成長中。

6月11日。 ハッピーヒルの浸種ありの直播のその後。

コシヒカリを畑に定植。

6月22日。これは、普通に田んぼでコシヒカリを田植えした時に余った苗を畑に定植してみました。これも一つの実験です。

また、所々その後の様子を出していきます。

陸稲栽培~雑草との闘い。

陸稲畑、草がたくさん生える。

6月28日。 ビフォー。

田んぼと違い、陸稲の草の出方のスピードはハンパない!!一面緑に~~~。

陸稲畑、草を除草して綺麗になる。

6月29日。アフター。

条間は、管理機で中耕除草してあげて、株間は手で除草してあげました。

コシヒカリの畑で成長。

7月13日。これは、コシヒカリの様子。水田用のコシヒカリですが今の所順調に、畑でも育っています。

陸稲の条間を中耕する。

7月13日。管理機で、2回目の中耕除草に入ってあげました。生育初期は、草に負けるといけないので丁寧に、草を生えさせないように管理していきます。

陸稲畑、草が茂ってくる。

8月6日。と、いいつつも中々草の勢いも力強く、気が付けばこんな状態に、、、。

草と陸稲。

8月18日。これは、浸種したハッピーヒルの点蒔きのその後。

陸稲の草を除草。

除草してあげてこんな感じに。

陸稲さらに草が生える。

8月18日。稲も草も共に元気に育ってきました。一度草とりしてやらねば~、、、。

コシヒカリ出穂。

8月18日。畑に定植してたコシヒカリは、いつの間にか出穂していました。分けつは少ないですが、畑でも育つことが、検証されました。

陸稲畑の除草。

9月2日。なんとか全面除草してあげて、こんな感じに。草を除くと稲は、こんだけでした。草。

陸稲栽培~出穂。

ハッピーヒル出穂。

9月10日。ハッピーヒル浸種点蒔きが出穂してきました^^

陸稲畑も出穂。

メインの陸稲も少しずつ出穂してきたようです^^

稔るハッピーヒル。

10月17日。陸稲のハッピーヒル段々色づいてきました^^

一面に黄金色に輝くハッピーヒル。

10月27日。珍しい黄金色に輝く陸稲畑。

ハッピーヒルの稲穂。

ハッピーヒル米は、穂の形がギュッと固まっていて、あまり頭を垂れずに、シュッと立っていました。

陸稲栽培~はさがけ&脱穀。

いい感じにお米たちが色づいてきたので、ボチボチ稲刈り、ハサがけしていきます。

はさがけ。

10月31日。 稲刈り鎌で稲の株下を刈り取っていきます。刈り取ったら、束をバッテンにして、麻ひもで縛っていって、

ハッピーヒルをハサがけ。

ハサにかけて、天日干ししていきます。思ったより分けつが少なくて、刈ってみたらこれだけでした。分けつは、一株で、2~3程度と田んぼの稲と比べると随分少なめでした><

足踏み脱穀、唐箕。

11月21日。 ハサがけしてから3週間後、無事に乾燥が仕上がってきたので、脱穀に取り掛かります。

足踏み脱穀機で稲を脱穀する人。

量が少ないので、ハーベスター使うまでもなく、昔ながらの足踏み脱穀機を使用しました。

足踏み脱穀機を踏む人。

下のペダルを足でギコギコと踏んでいくと、前のドラムが勢いよく回り始めてくれます。

足踏み脱穀機で稲を脱穀。

突起物がついたドラムが回って、そこに稲の穂を当てていくと、稲の実がポロポロと外れて脱穀されていきます。

唐箕。

最後は、昔ながらの唐箕を使って、軽いゴミなどを飛ばして、選別していきます。

樽にはいったハッピーヒル米。

樽いっぱい穫れました^^

脱穀されたハッピーヒル米。

色々と苦労はありましたが、無事にお米にまでたどり着くことができました。田んぼと比べれば、収量は随分少なくなりますが、それでも蒔いた種の量と比べれば、どれだけ倍増したことか。やはり、収穫の時は、嬉しい瞬間です^^

世にも珍しい陸稲で作った貴重な無農薬無化学肥料栽培、天日干しのハッピーヒル米なり♪

陸稲栽培のまとめ

初めての挑戦だったので、まだまだ改良点は、あるだろうけど、陸稲でのお米栽培は、中々労力がかかって大変だったなというのが正直な感想でした。気づいた事を箇条書きにしておきます。

  1. 直播した所は、鳥に食べられたのか!?発芽しなかった所も多く、出来は今一でした。
  2. 直播にする場合、筋蒔きよりも点蒔きの方が、鳥にバレにくいのか成績は良さげだったように思います。
  3. 畑苗代で作った苗の移植は、田んぼの田植えよりも大変でした(笑)
  4. また、長期に渡り、除草の必要があり、これも田んぼの除草より大変でした。
  5. 成長も水田の稲より弱く、分けつも随分少なかった。

この年は、水田と陸稲と両方栽培していたので、比較してみると、やっぱり水田って農法は除草、成長具合、収量と、いろんな面でとても優れた農法なんだな~という事を改めて知る事ができました。水田という農法は、今までのお米作りの長い歴史の間に、先人の知恵が積み重ねてできたものなんだな、変に納得。