自分で育てたカラシナ(高菜)の種から作る~マスタードの作り方~
自分で育てたカラシナの一種である高菜の種を使って、自家製マスタードを作ってみました。自家製マスタードとは思えない出来で、とても美味しく出来上がりました。作り方は、とっても簡単で、お酢に漬けて、すり潰すだけです。
種の選別が若干難易度が高いかもしれませんが、コツさえつかめば、結構簡単にできます。
一自給農家の自家製カラシナ(高菜)マスタードの作り方ですが、少しでも参考にしていただけたら幸いです。
マスタードが作れるカラシナ類
マスタードを作るのに必要になるカラシナ系の種ですが、1つにからし菜と言っても、いくつか種類があります。からし菜と名のついたちりめんからし菜、リアスからし菜から、高菜、ワサビ菜などもからし菜の一種になります。他にも、マスタードグリーン、レッドマスタードなどなど。
我が農園では、葉物として栽培している高菜やワサビ菜の種を利用して自家製マスタードを作っています。
これは、高菜の鞘がカラカラに茶色くなってきた頃の物です。(6月13日)
茶色くなって、種が充実した頃を狙って、収穫していきます。
アブラナ科の種は、スズメやカワラヒワなど鳥の好物なので、収穫するのが遅いと食べられてしまう事もあるので注意が必要です。
また、梅雨のタイミングとも重なりがちなので、ある程度のタイミングで収穫するようにしています。(雨に濡れて、湿気る時間が多いと発芽してしまう恐れありです)
根元から刈り取って、持ち帰り剪定ばさみでカットしながら束ねていきます。高菜の場合、背が高いので各枝ごとに切り分けてまとめると作業しやすいです。
こんな感じに。
カラシナ(高菜)の種を乾燥。
麻ひもで縛ってあげたら、軒下に吊るして、乾燥させていきます。
ビニールハウスがある場合は、ハウス内に置いておくだけでもOKです♪
カラシナ(高菜)の種を選別
6月下旬、高菜の鞘がカラカラに乾燥してきたようなので、種取りしていきます。
私の場合種取りには、大きめの樽、木の棒、手箕、ウチワなどを使って行っています。
樽に、高菜の鞘の部分を少し強引に入れ込んでいく。
鞘が樽に収まったら、木の棒で何度も満遍なくよく叩いて、鞘から種を出していきます。
叩き終わったら、上の方にある枝クズや空の鞘などを手でザっと取り除いてあげます。
そしたら、次に手箕に種を移してあげます。
手箕を左右に軽く揺すりながら、口で息を吹きかけ、ゴミを飛ばしてあげます。
ひとまずこんな感じに。
次に、風の力を利用して、小さなゴミを飛ばしていきます。
1つの方法としては、自然の風を利用する方法。
大きめの樽の上部高くから、種を少しづつ落としいれていきます。細かく軽いゴミは自然の風で飛ばされていきます。
もう一つの方法としては、自然の風が少ない時などに、ウチワで風を起こしながら、細かいゴミを飛ばしていく方法です。原始的なシンプルな方法だけど、これで種とゴミを綺麗に選別する事ができます。
原理的には、唐箕と一緒で、風を起こしてゴミを飛ばしてあげます。また、扇風機などを利用する方法もありでしょう。
これで、粗方種だけに分別する事ができましたが、今回マスタード用として食べるように使いたいので、もう少し選別していきたいと思います。
最後の仕上げは、目選別。トレーの上に少しづつ種を乗せて、異物がないか確認し、石や枝クズ、悪い種などを取り除いてあげます。特に、石などが混ざると食べる際に困るので、混ざっていないか気を配ります。
そんなこんなで、カラシナ(高菜)の種の選別完了です。
カラシナのマスタードの作り方
カラシナの種の選別ができたので、早速自家製マスタードを作っていきたいと思います。
高菜(カラシナ)の種90gほど、255mlのジャム瓶、自家製柿酢、塩小さじ2杯程度
すり潰すのに・・・ミルサー使用(すり鉢などでも、OK)
自家製柿酢の作り方は、こちら⇒『自家製、柿酢の作り方【混ざりっけなし、原材料は100%柿だけ】』
高菜(カラシナ)の種を洗う
まずは、高菜(カラシナ)の種を水を張ったボール入れて何度か水を替えながら、よく洗っていきます。
その際、浮いてきた種も一緒に流して取り除きます。(浮いてきた種は、未熟そうなものが多かったので、選別兼ねて流してあげました)
何度か水を替え、綺麗に洗ってあげるとこんな感じになります。
そしたら、粉フルイで高菜の種の水を切っていきます。
(普通のザルだと、高菜の種が小さくて少し落ちてしまうので粉フルイを使用)
しばらく傾けて置き、軽く水を切ってあげます。
お酢に漬ける
ある程度水が切れてきたら、高菜(カラシナ)の種を用意した瓶に入れていき、お酢を入れていきます。種がお酢を吸うので、最初はヒタヒタよりも少し多めに入れておく。
瓶の大きさは、使う種の量が6~7割くらいまでに、収まるような大きさの物にします。後でお酢を吸って膨らむので、それを計算して瓶をチョイスします。
高菜の種90gくらいだと、255mlの瓶がジャストギリ一杯くらいの感じになります。
お酢を入れて、一時間もすると吸収してこんな感じに。さらに、お酢を足して、高菜(カラシナ)の種にお酢を吸わしていきます。
お酢を足して、膨らんで、膨らみ切った状態で、お酢がヒタヒタか少し多いくらいを目指して微調整していきます。
私がやってみた感覚だと、丸一日で大体膨らみきって、その後は膨らむことはなかった感じです。
このまま、1週間くらい常温で、しばらく放置しておきます。
色々な人の作っているレシピ調べてみたけど、この漬けておく時間は、人によってマチマチで、2~3日という人から、1週間、2週間という人もいるから、短くても長くてもどちらでもいいのかな。
私はある程度つけておいた方が、潰しやすいのかなという事で、間とって1週間をチョイス。
1週間経ち、種が膨らむと、こんな感じに。
255mlの瓶が丁度の量に出来上がりました。
蓋を開けると、すでにほんのりマスタード的な香りがしてきます。
1週間お酢に漬けた高菜の種が左側。ぷっくり膨らんで、黒かった種が、茶色っぽく変色してきました。
右側は、漬ける前の高菜の種。
高菜(カラシナ)の種をミルサーで潰す
瓶に入った高菜(カラシナ)の種とお酢をミルサーに入れて潰していきます。
今回ミルサーを使ったけど、すり鉢ですり潰して作ることもできます。
お好みのつぶし具合になった所で、良しとします。
そして、最後の仕上げに塩を入れて味を調整します。今回小さじ2杯程度加えてみました。
(塩は、最初に入れてもいいかもしれませんが、味をみながら調整したかったので最後に)
自家製マスタードの完成
後は、瓶に戻してあげたら、高菜(カラシナ)の種を使った自家製マスタードの完成です。
自家製とはいえ、普通にマスタードとして使えるレベルの美味しいマスタードです。
後は、冷蔵庫に入れて、保存していきます。
ウインナーには、最高に合って抜群だし、肉料理にも合うし、ナスの辛し和えなんかにも使えるし、自家製辛み調味料の自給自足なり^^
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