ナスの種取りをしてみよう~自家採種~

2024年2月1日

我が農園では、毎年ナスの種取りをして、翌年に繋いでいます。自家採種(種取り)というと難しいように聞こえるかもしれませんが、意外と簡単にできるので、挑戦してみてはいかがでしょうか。ちょっとした種取りのポイントなども交えながら、我が家の種取りの様子を紹介したいと思います。
少しでも参考にしていただけたら幸いです。

ナスの種取り

まず最初に、種取りする時のポイントとしては、品種選び。

野菜の種取りをする場合は、在来種や固定種を選んでおくと良いでしょう。F1などの交配種だと、種取りしても同じようなナスの種がとれるとは限らないので、在来種や固定種がお勧めです。

麻ひもを目印につけた種取り用のナス。

種を取るナスは形や大きさがいいものを選んでおきます。私の場合、種用に選んだナスは麻ひもをヘタの所に縛っておいて、目印として収穫しないで放ってます。

そしていい感じに黄色く色づいてきたら、収穫します。さらに日陰などに置いて、もう少し追熟させてあげます。

ナスの種を取り出す

しばらく追熟させてあげたら、晴れの日の午前中を見計らって、種取りを開始します。種取りした後濡れた種を乾かす必要があるので、晴れの日におこなうようにしています。

ナスの種を包丁で半分に切る。
左、ナス。右、ズッキーニ。

まずは、包丁で真っ二つに切ってあげます。

ナスの種を取る。

そしたら、洗面器に水をはって、種が詰まっている果肉の部分を水につけながら、指でゴソゴソして、種を落としていきます。種がだいたい落としきれたら、浮いた果肉の破片などを除去してあげて、数回水を替えながら、種を綺麗にしてあげます。

ナスの種は沈む。

こんな感じに、種だけに分けることができます。

ナスの種は水に沈むので、うわ水を捨ててあげると、このように種だけが残ります。

ナスの種を乾燥させる

この種をフルイに入れて、乾燥させてあげます。我が家では、半日蔭の縁側で乾燥させています。

ナスの種。

一日目は、乾いてくると種同士がくっついたり、フルイにくっついたりするので、ある程度乾いてきたら手でかき混ぜて、バラバラにほぐしてあげます。

このまま、1~2週間程度半日蔭の縁側で乾かしています。雨風で種が湿気そうな時は室内に取り込んだりと注意をはらいます。種が十分乾いたら、茶封筒などに入れて、保管していきます。

種を入れたら、茶封筒の口を数回折り返し、セロハンテープで止めて、野菜の品種、種取りした年号、月などを記入しておきます。

後は、種を収納してるボックスに入れて、冷暗所で常温保存。(保存期間を長くしたい場合は、冷蔵庫での保存がいいようです)

自家採種の際の参考書

『野菜の種はこうして採ろう』船越建明 創森社

第一章で、種採りに関する基本的な事柄が書かれており、2章では、各野菜ごとの種取りの様子が紹介されています。種取りの基本を理解するためにも、一冊あると心強い教科書的1冊です。

個人的には、アブラナ科の交雑関係を描いた図がとても重宝しました。


『自家採種入門』中川原敏雄・石綿薫 農文協

 先ほどの本よりは、文章多く少し難しめです。

第1章に、自家採種の基本的な説明がされており、2章は各野菜ごとの種取りを紹介、第3章は、自然生えを活かした種取りの方法が記されています。自然農法国際研究開発センターの研究の成果が詰まった1冊となっております。

種取り

Posted by ろん