アブラナ科の自家採種~種採りしやすい野菜~

2020年6月10日

アブラナ科の自家採種。

種類は限られますがアブラナ科の種を毎年、自家採種しています。アブラナ科は、基本的に交雑しやすい科の野菜ですが、種類によっては、交雑を気にせず、種採りをできる物もあります。今回はそんな、交雑を気にせず種採りできるアブラナ科を中心に紹介していきます。

アブラナ科~交雑しにくい種~

冒頭にも、記したようにアブラナ科は交雑しやすい科の野菜ですが、中には交雑を気にせず、種を継いでいける品種もあります。ろん農園で交雑をあまり気にせず、種採りしている種に、ルッコラ、三陸つぼみ菜、大根、高菜などがあります。

前提として種採りする際は、交配されたF1種でなく、固定種や在来種の種を選んでおきます。ろん農園では、ほとんどの野菜を固定種や在来種で育てています。

大根は他のアブラナ科とは交雑しませんが、大根同士では交雑する可能性があります。大根同士で交雑した所で、大根なのであまり気にせず、種採りしています。

自家採種してると、一回赤い大根が出てくることなんかもありました。どこかで赤い大根と交雑したのでしょうか(笑)自給農園の場合、そういった事があっても逆に楽しみであったりもします♪

ルッコラに関しては、同じアブラナ科でも、属が違くて独立してるので、交雑の心配なく簡単に種採りできます。

高菜はカラシナと交雑関係にあるようですが、今の所同じような高菜が穫れています。

また、小松菜なんかは交雑しますが、葉物として食べられたりするので、自家採種することもあります。売り物でなく、自家用で個人が楽しむ分には問題ないので、難しく考えずトライしてみるのも面白いかもしれません。

自家採種の方法。

ルッコラの自家採種。
ルッコラ2020,6,7.

ルッコラは、アブラナ科でも属が異なるので交雑の心配なし。ネットで虫よけをしなくとも種採り可能です。

抽苔して、背丈が高くなってくると、倒れてしまうことがあるので、杭を打って紐を張ってあります。いい感じにカラカラして、種が充実してきたので、種採りを開始していきます。

ルッコラを樽に入れて叩く。

大きめの樽を用意して、樽の中に種がついている茎の先を入れ込んでいき、

自作の叩き棒で叩いて、サヤから種を落としていきます。

また棒で叩く以外に、ルッコラの束を手で持って、サヤの辺りを樽に叩きつけて種を落とすなども有効です。

サヤがはじけて、種が落ちる。

棒で叩いたり、樽に叩きつけたりすると、こんな感じにサヤや種がはじけて落ちてきます。

ここから、種だけに選別していく作業に入ります。

種の選別。

ふるいにかけて、ゴミを除く。

まずは、フルイにかけて、サヤや大きなゴミを取り除いていきます。古いの網目は2mmくらいの細かいものを用意します。小さな種は落ちるけど、サヤは引っかかって止まってくれる^^

粗方ルッコラの種に選別される。

フルイをかけると、サヤが省かれて、粗方種に選別できてきます。まだまだ、細かいゴミなども混ざっているので、もう少し選別してあげます。

手箕を使って、軽いゴミを飛ばす。

手箕に種をのせて、左右に軽く揺さぶったり、息をふ~っつ吹きかけてあげると、軽いゴミが吹き飛んで、種だけに綺麗になっていきます。

高い所から樽に向かって種を落とす。

こんな方法もありです。

下に樽を置いておいて、少し上の方から種を落とし入れていきます。少し風のある日だと、これだけでも結構軽いゴミが飛んで綺麗に選別できます。風がない場合は、ウチワで扇いで風を起こして、ゴミを飛ばします。

綺麗に選別されたアブラナ科の種。

これらの方法で、サヤまみれだった種が、こんな感じに選別できます^^採った種は、すぐに仕舞わず、数日間軽く干してから、茶封筒なんかに入れて冷暗所で保管しています。

冷蔵庫なんかで保管すると、保存性はかなり上がるようですが、ろん農園では土間で保管しています。毎年種採りすれば、これでも翌年にはちゃんと発芽してくれるし、その方がナチュラルだしエコな感じがするので、そうしています。

そもそも3坪のスモールハウス暮らしに、種用の冷蔵庫何て置く場所なかったっけか(爆)

アブラナ科の自家採種でよくある事。

アブラナ科の種が鳥に食べられる。

アブラナ科の種は、鳥によく食べられます><スズメやカワラヒワなどがよく食べにきています。写真は、高菜の種が食べられて、サヤだけになっている状態。あんまりひどい様だと、対策した方が良いかもですが、放っておいても、自給分の種くらいは穫れることが多いです。

だけど、刈り取るタイミングが遅いと、食べられて種がほとんどなくなってしまう可能性もあるので、種採りはタイミングを逃さずおこないましょう。

アブラナ科の株を軒下に吊るして乾燥。

また鳥害が心配な場合は、少し早めに刈り取って、軒下に退避させて、乾かしておくと被害をある程度抑えられます。写真は、大根の種を吊るしてあるところ。

大根の種は、カワラヒワが好物で、よく狙われます><今回、油断してたら結構、食害されてしまったのでした。。。

交雑しやすいアブラナ科。

防虫網をかけてアブラナ科を囲う。

カブや白菜、ターサイ、水菜などのアブラナ科は交雑しやすいので、そういった野菜を自家採種したい時は、なるべく離して植える、かつネットで囲って交雑を防ぐなどの工夫が必要となってきます。

写真は、2017年の3月ターサイにネットをかけて交雑を防止している様子。

余裕があるときは、ネットをかけて種採りに挑戦することもありますが、ここ最近では、交雑しやすいアブラナ科は種を購入して育てる事が多いです。

自家採種するに当たってお勧めの本。

『野菜の種はこうして採ろう』船越建明 著

いろんな野菜の種の採り方が詳しく紹介されています。アブラナ科の交雑関係の図も記してあって、何と何が交雑して、何と何は交雑しないとか関係性を書いてくれた図がとても有難かったです。内容もとても分かりやすく自家採種を志すなら、あると心強い1冊。

『自家採種入門』中川原敏雄 石綿薫 著

前半部分少し、難しめの事が書いてあって少し読みづらいですが、各所に参考となる資料が載っています。各野菜の交雑率の図表や種採りする時の隔離距離の目安などなど。後半には、各野菜別の自家採種のやり方が記載されています。

こういった本を見て、交雑関係などを意識して、作付けの場所を考えたり、交雑しやすい野菜はネットをかけて隔離しようとか、決めていきます。2冊ともアブラナ科だけでなく、ウリ科、ナス科、マメ科、セリ科、キク科など色んな種の種採りの様子が紹介されているので、種採りする際の参考書にお勧めです^^