沖縄本島1周ヒッチハイクの旅⑤~最北端の国頭村で、給食配送のトラックに乗せてもらう~

2024年1月31日

沖縄で見つけたハイビスカスの花。

この旅は今から19年前の2003年、信州大学2年の夏を迎えた頃の話である。当時の歳は、21歳。一人旅。

旅のルートは、フェリーが付いた那覇港から沖縄本島の海岸線を時計回りにぐるっと1周回る計画だ。その際、公共の交通機関は一切使わずに、徒歩とヒッチハイクのみで、おこなうことに決めている。そして、泊まる所は、持参した一人用のテントを使っての野宿を基本とする。

この2つが、この旅の主なルールで、後は何も決めていない行き当たりばったりの旅であり、若かりし頃の馬鹿野郎の冒険旅である。

さあ、どうなることやら。まあ、何とかなるっしょ~(笑)

今回は、そんな沖縄旅の5日目の記録。当時の旅日記をもとにまとめてみました。事実は小説よりも奇なり。暇つぶしにでも、読んでいただけたら幸いです。

2003年7月18日~沖縄の旅5日目~

昨日は、備瀬のフク木並木から、国頭村のオクマビーチ付近まで進み、砂浜でテント泊したのだった。

今日は、そんなとある砂浜から話は始まる。

オクマビーチ付近で見つけたカニ
テントの前で見つけたカニ君。

朝6時くらいに起きた。歯磨きをしたりコンタクトを付けるのに、ホテルが併設してるオクマビーチに向かった。その後テントへ戻る途中に貝殻、特に巻き貝系を拾って集めた。これらで、何か作ってみたいな~と妄想を膨らます。

この日は、MDウォークマンにスピーカーをつなぎ、朝からモンパチ(モンゴル800)を流した。なんだかそういう気分だった。モンパチ最高♪


そんなこんなで、荷物をまとめ出発する。さあ今日も進むぞ~、と歩き出した。

道中見つけた小さなお店に立ち寄ったりしながら、先へと進む。

お弁当屋さんにも立ち寄り、うな丼とおにぎりを購入した。せっかくだから、国頭村のいい所を聞いてみた。

そしたら、オジサンは『役場に行けば、パンフレットをくれるよ~』と教えてくれた。

なるほど~、早速役場に行き、パンフレットを分けてもらってきた。そしてまた、58号線に戻り海沿いの道を北上する。

お弁当が少し重く感じたので、食べて減らすことにした。うな丼が少し多かったが、残すのも悪いので根性で、お腹に詰め込んだ。

ヒッチハイク1台目~鳥の調査のオジサン~

ご飯を食べ終わり、そろそろヒッチハイクを開始しながら、歩いて進もうと思った。

車が来たら、親指を上げて、アピールしていく。そんな中、今日は3台目でヒッチハイクに成功した。すげーツイてる!!

ヒッチハイク1台目。

このオジサンもいい人だった。このオジサンは鳥を調査しに、ヤンバル地方に来ているんだとか。海沿いの58号線を北上し、辺野喜辺りで降ろしてもらった。

早朝に、作っておいた自分のプロフィールカードを渡した。そして、『よかったら連作先を教えてもらえまんか?』と、お互いの連絡先を交換した。

これは、すごい気持ちがいい。最初から、やっていればよかったな~と思った。

ヒッチハイク2台目~給食を配達するオッちゃん~

国頭村の国道58号線。

しばらく歩いた所で、またヒッチハイクを開始する。

それがまたしても、やり始めて3~4台目くらいで、ヒッチハイク成功である。車通りはかなり少なくて、今までの十分の一くらいなのに、なぜか大成功。

今回乗せて頂いたのは、学校に給食を運んでいるオッちゃんのトラックで、沖縄本島の北端辺りの奥(地名)の小学校まで行くそうだ。1台目のヒッチのオジサンに教えてもらったお勧めスポットもちょうど奥だったし、ツイてる~。

給食を配送するトラックに乗せてもらう。

奥の小学校へと向かう前に、辺戸の小学校にも給食を届けに、立ち寄った。ここの学校は山の上にあって、凄い所にあった。

そんなこんなで、奥小学校に向かった。

道中オッちゃんは、海岸線を見て『今は、テトラポットが置かれてな~。昔はここも砂浜があったのにな~。』と少し悲しげだった。奥小学校に到着すると、オッちゃんに自分のプロフィールカードを渡す。

忙しそうだったので、オッちゃんのまでは今回聞かなかった。ここら辺は臨機応変にだ。

さあ、この次はどこへ向かおうかな~と考えていると、学校の中から先生が出てきて『こんにちは~』と、声をかけてくれた。

『おはようございます!!』と挨拶をしていたら、先生から『まあ、お茶でも飲んでいきなよ~』とフレンドリーにお出迎えしていただいた(笑)

『すいません。いただきます!!』と俺^^ホント、沖縄の人たちはウェルカムで、なんといい人達なんだ。

お茶を頂きながら、ここら辺のお勧めスポットを聞いたり、僕の旅の話をしたりして、この先生ともすごい仲良くなった。聞くところによると、どうも教頭先生らしい。

そうこうしていると、教頭先生はどこかへ消えていき、しばらくすると給食を持ってやってきた。『まあ、食べてって~』って(笑)

またまたなんて、いい人達なんだ。

しかし、俺はそんなにお腹が減っておらず、昨日のオバちゃんの弁当もらった反省を活かして、『お腹減ってないんですよ~』と断ることにしたが、

『少しだけでも、食べていきな~』と、教頭先生。

小学校の給食を頂いた。

結局、少しいただく事にした(笑)。

給食のブロッコリー、牛乳などを頂いた。そして、食べられなかったスパゲッティーは、袋に入れてお持ち帰りさせてくれたのだった。

色々とお話をさせてもらって、仲良くなれたので、思い切って記念写真を撮らしてもらうことにした。先生と子供達と一緒に写真を撮った。

奥の綺麗な海。

学校の隅に荷物を置かしてもらって、海へと出かけることにした。

海がメチャメチャ綺麗だったので、海に入って泳ぐことにした。奥の海は、本当綺麗だった。ゴーグルを取りに戻り、再び海へ。

海に潜ると、青い魚、シマシマの魚、小さな魚などなど熱帯魚の綺麗な魚が沢山見れて、大感動だった。テンションも上がり、海を満喫し、学校へと戻ったのであった。

教頭先生に置手紙を残し、出発。教頭先生、本当にありがとうございました(涙)

ヒッチハイク3台目、4台目ゲット

奥小学校を出発し、そこからしばらく歩いて進んだ。3kmくらい。

国頭村の道を進む。

車通りは、さらに少なくなって5~10分に1台通るかどうか?と、いった感じ。下手すりゃ、30分に1台かもって感じだ。もしかして、これはヤバいかも!?と、思いながらもヒッチハイクを続けていたが、4~5台目くらいで、一台の車が止まってくれた。

今回は、軽トラのオジちゃん。いや、お爺ちゃんに近いか。3kmほど乗せてもらった。

ありがとう♪伊江というところまで、進んだ。

バックパックを下ろして休憩。

次のヒッチハイクも、なんと4~5台目で、ゲットできた。よっしゃ~!!なんだかよくわからんけど、絶好調。

今回は、トラックのお兄さんだった。この人もいい人で、かなり親しげに色々と話をしてくれた。この間は、埼玉から来た人で、沖縄を歩いて1周してる人を見かけたんだとか。

お兄さんの仕事先を少し越えて、伊部という所までわざわざ連れて行ってくれた。そして、プロフを渡し、お互いの連絡先を交換し合った。

お兄さんは、別れ際に『何かあったら連絡して~』と言って、去っていった。何ていい人なんだ~。

満天の星空の下で~伊部~

幹線道路をそれて、海辺の伊部集落へと向かった。時間も夕刻が迫ってきたので、そろそろ寝床を探すことにする。

伊部の砂浜にテントを張る。
テントは外の覆いを外して、こんな感じで使っていた。

集落へ入って少し行ったところに、ビーチを見つけたので、そこでテント泊することに決めた。今日もそれなりに歩いたので疲れたが、ヒッチハイクも順調にできて、いい感じに進むことができた。

時刻は19:00。コンタクトを外し、ビーチにあったトイレに行くも、蚊が飛びまくっていて最悪だった><

近くの自販機で、さんぴん茶500mlを買い、奥の小学校で詰めてもらったスパゲッティーを晩御飯に食べた。

海を見ながら、このスパがなかったら、今晩食べるもの何もなかったな~と、思うとホント感謝したのだった。

そんなこんなで、日も完全に落ちていった。そしたら、ものすごい綺麗な星空が見え出した。満点の星空である。

もっと目が良かったら、もっと綺麗に見えるんだろうな~。しかし、最高に綺麗な星空だった。

流れ星も一つ見えた。ゆっくりとサーっと流れた。

スゲー。

こんなに沢山の星空は、初めてかもしれない。ここには、数えられるくらいしか家が無くて、とても静かな所で、音は自然の音がするだけだった。波の音、鳥の音、虫の音。。。そういえば、ヤドカリ君もたくさんいたな。

プラのキャップに宿るヤドカリ。
プラのキャップを宿にしてるヤドカリ(笑)

5日目ともなるとテント泊するのにも、だいぶ慣れてきた。1日目は、ビビってかなり怖かったもんだが、ここの所テント泊でもぐっすりと眠れるようになってきた。

この日は20時くらいには、眠りについたのだった。

夜中に起きては、座って海を眺めたり、ボーっとしたりした。この日もぐっすり眠れた。

5日目のまとめ

沖縄の旅5日目の移動記録。

本日の移動・・・国頭村オクマビーチ辺り⇒伊部の砂浜

移動距離・・・40kmくらい

ヒッチハイク・・・4台

沖縄の旅5日目の今日は、本島最北端の国頭村を進んだ。このゾーンは、車通りもかなり少なくヒッチハイクできるのだろうか?と心配していたけど、予想外に大成功だった。思いのほか、順調に進むことができた。

人が少なく、自然豊かなヤンバル地方。海も超綺麗だった。そんな国頭村の中でも思い出深いのが、給食を配送するトラックにヒッチハイクで乗せてもらった後に、奥小学校で教頭先生と仲良くなり給食を分けて頂いた出来事だった。

その後も、順調にヒッチハイクで進むことができ、たどり着いた砂浜では、満天の星空を満喫した。人が住む割合が低くなると、海も山も星空も綺麗に澄んでいくんだな~と思った。

今回の旅は、公共交通機関を一切使わずに、歩きとヒッチハイクのみで、沖縄本島を海岸線に時計回りに1周するというもの。宿泊も公共の施設を使わずに、基本テント泊しながら、周る予定だ。

特別どこを観光するという訳でもなく、朝起きたら、ただひたすら海岸線沿いに歩きとヒッチハイクで進めるだけ進んで、暗くなったら適当な所を見つけて、テント泊するという超シンプルな行き当たりばったりの旅。

現在旅は5日目。沖縄本島、最北端の奥を過ぎて、ちょうど旅の折り返し地点といった所。果たして、明日には何が待っているのやら~?毎日が、アドベンチャーである。

沖縄本島1周、さすらいの馬鹿野郎の冒険旅は、まだまだ続く。。。

続きは、こちら⇒『沖縄本島1周ヒッチハイクの旅⑥~ヤンバルの大自然を満喫、INタナガーグムイ~