【自給自足的な】無農薬栽培の田んぼづくり
無農薬栽培の田んぼ作りも10年目になりました。一般の農業的なやり方でなく、自給農的な田んぼ作りをしています。自給農的では、自分たちで食べる分だけを作り、高価な大きな機械を使わず、なるべく安価な小さな機械をメインに使います。
お金をあまりかけずに、時間と労力をかけるそういった手法が自給自足には向いていると思います。7畝の田んぼをお借りしてのお米作りをしています。
無農薬栽培の田んぼづくり~
鶏糞堆肥で、土づくり。

3月くらい、田んぼの元肥に、自然養鶏の鶏たちが作ってくれた鶏糞堆肥をまいていきます。鶏を飼っていれば、優良な有機肥料も自給できます♪鶏舎の床から持ち出した鶏糞堆肥を米袋につめて、配置していく。

袋の中身は、こんな感じ。匂いも臭くなく、サラサラ。鶏さんが鶏舎の床を毎日かき混ぜて、自然と堆肥化していきます。自分で、飼っている鶏なので、どんな餌を与えてるかもわかっているから、安心安全♪畑や田んぼの肥料として、とても重宝します。
追記:鶏糞の入れ過ぎに注意・・・沢山お米を収穫したいからと言って、毎年鶏糞を沢山入れていると稲が病気がちになるので、施肥量はほどほどに。毎年、鶏糞堆肥いれていたら、突然病気がちになり収量がくんと下がってしまいました。過ぎたるは、及ばざるがごとしです。
今は、ワンシーズンに米袋に20体ほど入れるくらいに落ち着いています。

田んぼ一面に蒔いてあげたら、ディーゼル耕運機で耕してあげます。
自給自足程度の田んぼなら、大きなトラクターがなくても、安価に買える耕運機でも十分に大活躍します。この機械は以前中古(ヤフオク)で、購入しました。こういった機械は、最近ではあまり使う人が少ないので、中古でも結構出回っていて、状態のいいものが安く買えたりします。
ディーゼル耕運機は、ガソリンの耕運機よりもパワーがあって、田んぼをしたりするのには、いいように思います。
種もみの浸種。
種もみは、昨年収穫したものを食べる用に保存してる所から、1、5kgくらい用意します。籾の状態で保存してるので、そのまま種もみとして使えます。

4月中旬頃に、種もみの選別をします。一般的には塩水選といって、塩を水に溶かして、比重をなんちゃらかんちゃらとやる事が多いのですが、僕は簡単に水に浮いてきたものだけを省きます。超簡単、ずぼら農法(笑)
7畝の田んぼなので、種もみは1キロもあれば、十分足ります。網の袋に、500gずつ2袋に分けてあげます。
たったこれだけのお米が、何百倍となって秋に収穫できるのだから、お米の栽培は面白いし、やりがいがあります^^
一般的には、ここから、消毒(薬)や温湯消毒などをするのだけど、それもなし(笑)

選別が終わったら、種もみの浸種。ここから、1~2週間水に浸けたままにして、芽出しをおこなっていきます。浸けたままといっても、朝夕、新鮮な水に入れ替えたり、容器を洗ったり、酸素が行き届くように種もみを少し動かしてあげたりと、丁寧に手をかけてあげます。(消毒をしない代わりに、ここはシッカリやってあげます。)
無農薬栽培の田んぼ~苗代~
昔ながらの苗代。

4月下旬、苗代の準備。耕運機でザット耕してあげたら、スコップで畝上げして、種を蒔く平畝を作ってあげます。THE 男のスコップ仕事。

水を張って、水平を見てあげます。水は、自然の水平器なり。

レーキなんかを使って、ざっと均してあげます。翌日は、種を蒔きたいので、土を均したら、水を落としておきます。

そして翌日、種もみの播種。こんな感じに、ピヨンと芽が出かけています^^

手で、均一になるように、ばら蒔いてあげます。

次に有孔ポリをべたがけしていく。有孔ポリは、細かい穴が沢山開いているので、温度が上がり過ぎることなく適度に保温できます。それと同時に、カラス、ハト、スズメなどの鳥害などからも防ぐ事もできる。

有孔ポリをした方が発芽率がぐんと上がるので、現在は有孔ポリのべたがけにし保温折衷苗代というやり方に落ち着いています。
というのも、稲の発芽適温は30~35度とかなり高めで、有孔ポリで保温した方が発芽率が高くなるようです。それに加え、有孔ポリ使った時の方が、ヒエの発生も少なかったので、現在は有孔ポリを使うようにしています。
水は、畝の肩口辺りまでで、畝の上は畑状態で育てていきます。水を上まで張るよりも、酸素の供給が多くなり発芽を高める意味合いがある。
どうか無事、発芽してくれますように~。

2週間もすると、こんな感じに。有孔ポリの下で稲が育ってきています。
そろそろ外し時でしょう。

有孔ポリを外したら、水を上まで張ってこんな感じに。
一応鳥よけに、防鳥糸を張り巡らしています。

無農薬の田んぼでは、生態系が豊かになるのか、生き物が自然にいっぱい現れます♪
カブトエビ、ホウネンエビ、カイエビ、ゲンゴロウ、ミジンコ、オタマジャクシ、イトミミズ、、、

カブトエビを中心に小さな生物たちが、土をかき混ぜてくれるので、自然と苗代の水が濁ってきます。 除草剤を使わない無農薬の栽培では、 この濁り水ってのが、除草効果に役立つので、こういった現象はいい傾向だと思います。

6月上旬、苗もいい感じに大きくなってきたので、そろそろ田植えの準備を始めます。
代掻き。

水は、ヒタヒタ、土が少し見えるくらいが目安です。ベストは、もうちょっと少なくてもいいかもしれません。

使うのは、ディーゼル耕運機。トラクターじゃなくても、耕運機だって、代掻きできるんだぜ~。
これまでは短パンでやってましたが、今年は、井戸掘りで愛用してた胴長をはいての代掻き作業でした。それでも、泥や水がはねて、顔面や上半身までドロドロに~(笑)

最後は、トンボのような均す道具エブリというもので、高低差をザッと均してあげます。 こんな感じに綺麗になりました♪
かき混ぜた土が落ち着く翌日に、田植えを行います。
苗取り。

順番的には、まず苗取りをして、線付けをして、田植え(手植え)といった流れ。
この苗取りが、中々の重労働。腰が痛い作業ですが、ここは気合入れて、頑張ります。

平たいコンテナボックスなんかをひっくり返して、座りながらやったりしてますが、なんせ背中を曲げながらの作業なので、腰がまあ固まります(笑)
なんかもっと楽になる方法ないかなと、考えるが結局この方法に落ち着いています。
最近は、代掻きをした日の午後から苗取りを開始し、翌日の午前中にも苗取りを進め、それから田植えといった感じ。
ヒエと稲の違い

この苗一見すると、稲のようですが、実はヒエ。
稲と違うポイントは、根っこが少し太い、株下が丸っこい、
一番わかりやすいポイントは、葉っぱの分かれ目に毛がない事。

これは、稲。根っこは細く、株下は扁平(薄い感じ)、
葉っぱの分かれ目に毛がある。
大きいヒエなんかは慣れてくると、一発でこれが、ヒエとわかるけど、苗が小さいとヒエと稲って中々よく似ていて見分けが難しい。
こういったヒエを取り除く作業は、苗取りまでの間に、日ごろからヒエ取りをしておくと、田植えの時に非常に選別が楽になるので、水やりのついでなんかに常日頃からチェックしておくことをお勧めします。
ポイントは、先ほどにも述べた髭のあるなしを見るのと、ヒエは、稲と葉っぱの色合いが微妙に違ったりするのでそういった所でも見極めます。ウチの場合、ヒエは黄色っぽく変色してることが多い。慣れてくると、これがヒエだと外見でもだいたいわかってきます。
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