沖縄本島1周ヒッチハイクの旅⑨~子供達と戯れるの巻~

2022年5月1日

沖縄本島ヒッチハイクの旅9日目

この旅は今から19年前の2003年、信州大学2年の夏を迎えた頃の話である。当時の歳は、21歳。一人旅。

旅のルートは、フェリーが付いた那覇港から沖縄本島の海岸線を時計回りにぐるっと1周回る計画だ。その際、公共の交通機関は一切使わずに、徒歩とヒッチハイクのみで、おこなうことに決めている。そして、泊まる所は、持参した一人用のテントを使っての野宿を基本とする。

この2つが、この旅の主なルールで、後は何も決めていない行き当たりばったりの旅であり、若かりし頃の馬鹿野郎の冒険旅である。

さあ、どうなることやら。まあ、何とかなるっしょ~(笑)

今回は、そんな沖縄旅の9日目の記録。当時の旅日記をもとにまとめてみました。事実は小説よりも奇なり。暇つぶしにでも、読んでいただけたら幸いです。

2003年7月22日(火)~沖縄の旅9日目~

昨日は、与那城町(現うるま市)の海中道路を渡り、浜比嘉島のとある浜でテント泊したのであった。そんな小さなビーチから、今日の話は始まる。

浜比嘉島のビーチでテント泊。

朝5時前に起床。

近くの自販機で、飲み物を買い、帰りに仮設のトイレがあったので朝の用を済ます。テントへ戻り、朝ごはんに昨日大衆食堂で、頂いたオニギリを食べようと思ったのだが、なんかベチョベチョで、変な味がした。

なにぃ~><

カバンに入れている間に、腐敗してしまったようだった(泣)食堂の店主には、とても悪い気がしたが、オニギリは食べれなかった。

それで、昨日の晩に地元のオジちゃん達とのBBQで頂いたパンと肉を朝ご飯に食べた。

あと、昨日BBQした所の掃除をして、ゴミ拾いをして、1か所にまとめて置いた。

それと今朝は、ヨシリンからの伝言が届いた。どうもこれから、沖縄に向かうそうだ。『ヨシリン』とは、僕の地元の同級生で、本当は夏休みに沖縄へ馬鹿野郎の旅に一緒に行く計画だった友人のうちの一人だ。

ぜひ、会いたいね^^

浜比嘉島を散策~東の御嶽を探せ~

そんなこんなで、今日も出発する。

浜比嘉島の案内板。

まずは、次へと進む前にこの島をザっと散策してみる事にした。近くにあった、東の御嶽(あがりのうたき)へと向かった。

はちまんのほら穴。
はちまんのほら穴

東の御嶽へと向かう途中に、小さな洞窟がある所にも立ち寄った(はちまんのほら穴)。少し中に入ってみようかとも思ったが、怖かったので辞めた。なんか入ったらアカン気を感じた。

そこからは、山道を登って行って、降りた所に浜(地名)という所に出た。この浜にもフクギ並木があったが、やっぱり旅の3日目に行った備瀬のフクギ並木が一番だと思った。目的地の『東の御嶽』の場所を地元の人に聞くが、今一つたどり着けずに、なんとなくの勘を頼りに先へと進む。

もしかしてこの通り!?畑の中の道で、道っていう道でもないような所を進んでいった。

その道?らしき道を進んでいくと、だんだんとそれらしい所になってきた。やっぱり行ってみなければ、わからないなと思った。

木々に囲まれた道を進むと、神聖な雰囲気の所にたどり着いた。そこは、となりのトトロに出てきそうな感じの所だった。

東の御嶽。
東の御嶽

東の御嶽に到着。

根っこがすごいガジュマルの大木で、大感動。すんごいパワーを感じたな。

ここにたどり着けてよかった。これで、浜比嘉島を心置きなく出発できる、そんな気がしたのだった。

ヒッチハイク1台目~勝連城跡へ~

さあ、次へ出発だ。浜比嘉大橋を歩いて渡り、海中道路の手前辺りから、ヒッチハイクを開始した。

ジムニーに乗せてもらうと柴犬がいた。

しばらくすると、ジムニーに乗ったオジちゃんの車が止まってくれた。車には、柴犬も乗っていた♪

勝連城跡。
勝連城跡

このオジちゃんは、勝連城跡まで連れて行ってもらった。そこは、辺り一面見渡せるとても景色の良い所だった。

勝連城跡を満喫し、そこからはひたすら歩いて進んだ。途中、ジャスコに立ち寄り、携帯を充電できそうなものを探すが見つけられなかった。

牛肉炒め500円。

それでお昼に、食堂へ入った際に、携帯の充電をさせてもらった。食べたのは、牛肉炒め500円。

お昼ご飯を食べ終えて、ここからも歩いて道を進んだ。この日も、やはり暑かった~。そして、相当歩いた~。すでに20km近くは、歩いたと思う。

とりあえず、329号まで歩こうと思っていたが、329号に入った後もヒッチできそうなポイントがなくて、しばらく歩いて進んだ。

勝連町⇒具志川市⇒沖縄市⇒北中城村⇒中城村と歩いて進んできた。

カイトサーフやっている人。

海沿いの道へと出るとカイトサーフィンやってる人を見かけた。かっけ~。

ヒッチハイク2台目~軽バンのお兄さん~

中城村に入って少し進んだあたりで、ヒッチできそうなポイントを見つけたのでヒッチ動作を開始した。

あ~、止まりそうもないな~と思いながらも続けた。なんたって、やらなけりゃ~できないんだから。

足も痛いし、やらなきゃヤバい。そんな感じだった。

軽バンのお兄さんに乗せてもらう。

通り過ぎた車が50台もいかないくらいで、一台の車が止まってくれた。今回は、軽バンに乗ったお兄さんの車だった。お兄さんの車は、窓から物干し竿を飛び出して走っていた(笑)

このお兄さんもすげ~いい人だった。いや、てかこの旅で出会った人、皆いい人だ。またまた、お弁当を頂いてしまったのだ。

最後の方にお兄さんは、僕が旅してる様子を見て『尊敬するよ~』と言ってくれたが、

俺は『いやいや、こっちの方が尊敬しますよ~』と言ったのだった。

お兄さんには、329号と331号の分かれ目の所まで乗せて頂いた。お兄さんありがとう。

場所は、中城村から与那原町に入ったあたりだ。

この日もすでに相当歩いて、疲れが溜まっていたので、ちょっと時間は早かったが、テント地を探しながら進むことにした。近くにあった与那原ビーチへと向かうが、なんか大きな施設を造る計画があるらしく大規模な工事をしていた。なので、ここのビーチは諦めて、先へと進むことにした。

子供達との出会い~パートⅠ~

道中木陰を見つけ、さっきの軽バンのお兄さんにもらったお弁当を食べていると、子供が話しかけてきた。なんか少し変わった子だったけど、色々話を聞かれた。なんか心配してくれているようだったな(笑)

それはさておき、先に進むぞ~。泊まる所(野宿地)うまく見つけられるかわからんけど、行けるところまで進むぞ。まあ、なんとかなるやろ~。

そこからもしばらく歩き、海沿いに出て少し休憩する事にした。そんな海辺に2人の子供が、犬の散歩しに来て遊んでいた。いい光景だったので、海で、遊んでいる子供達をパチリと写真に撮っていたら、こちらに気が付いた男の子がカメラに向かってピースサインをくれた。

海で出会った子供と犬。

俺は下に降りて、子供たちの写真を近くで撮らしてもらった。写真をいっぱい撮ってあげた。どうやら子供たちは、デジカメや携帯が好きなようだった。僕のデジカメと携帯は、一瞬にして子供たちの遊び道具として変身してしまったのだ(笑)

その後、僕は子供達とアドレスの交換をした。旅が終わったら、写真を送ってあげるよ~と。子供達には、住所の他にも家族、犬、猫の絵なども書いてもらった。

旅先で出会った子供達だけど、『いちゃりばちょ~で~』だ。

そういや、俺はオジサンらしい(当時の年齢は、21歳)。『オジサン、写真撮って』『オジサンここにいるなら、毎日くるのに』みたいな事言われ、ああなんていい子達なんだと思った。

『でも、行かなきゃだめなんだ~』と俺。子供は、かわいいなあ。子供達とバイバイし、先へと進む。

とある公園で~子供達との出会いパートⅡ~

佐敷町に入り、野営地となるビーチを探して進んでいる途中に、1つの公園に立ち寄った。

公園では遊びまわる子供たちに、ゲートボールをしているおじいちゃん達、バイク一台にたむろしている若者たち、酒を飲んでいるオジサンたちなど様々な人たちがいた。

とりあえず、荷物を置き、公園を少し探索していると、子供達が『オジサンもやらない?』と遊びに誘われたのだった。

公園で出会った子供達と遊ぶ。
逃げ惑うろん氏(撮影者:公園の子供)

俺は、幼少の頃に戻ったような気持ちで、誰の目も気にせず、子供達と楽しんだ。サッカーや当て鬼などをした(笑)

子供たちは、超元気だった。俺は、旅の疲れなど忘れて遊んだ。少ししてから、カメラを取り出すと子供たちは興味津々で近づいてきた。

子供たちの写真を撮ってやると『今度は、撮らして~』『俺にも撮らして~』と俺のデジカメはまたしても、子供たちのオモチャと化したのであった。

子供達と遊ぶろん氏。

公園の子供達となぜか超絶仲良くなってしまったろん氏であった(爆)

そんなこんなで、ここの公園が気に入った僕は、この公園でテント泊することにした。それで、公園にテントを張ったら、今度はこのテントが子供たちの遊び道具と化したのだった。俺の一人用のテントに子供たちが5~6人入って、テントは倒れるわ、外からボールを投げつけるわで、ハチャメチャだった(爆)

田舎の子供たちは、ホントに無邪気で元気で可愛いんだわ^^楽しかったな~。

子供達と遊んでいるとお酒を飲んでいるオジちゃん達に呼ばれ、刺身とコーラを頂いた。一通り話をして、最後に残りの刺身を頂いたのだった。

その後、公園に残っていた子供たちが花火をしたいと言い出し、一緒に花火をすることになった。子供達3人と近くのスーパーで1000円分くらいの花火を買って、公園で一緒に花火をした。

子供達からは『オッサン』とか『オジサン』とか呼ばれ、『オッちゃんは、いい人だね』『うちのお父さんは、怒ってばっかり』などと言っていた。

ロケット花火やネズミ花火、連発花火など色々やった。最後、別れ際に、一人の男の子が俺の名前を何回も聞いて覚えてくれたのがなんだか嬉しかった。今日は、たくさんの友達ができたな~。

ここの公園の子供たちは、みんな超元気で、みんな暗くなるまで遊んでいた。いい所だ。

テント泊した公園。

その後、公園の水道で少し洗濯をして、テントで寝た。たむろしてる若者たちがなんかして来ないかな!?まあ、その時はその時だと思っていたが、何事もなかった。この日は、よく眠れた。

9日目のまとめ

沖縄の旅の移動記録9日目。

本日の移動・・・浜比嘉島⇒佐敷町の公園(現在では南城市にあたる)

移動距離・・・40kmくらい

ヒッチハイク・・・2台

沖縄の旅の9日目は、まず浜比嘉島を散策する冒険からスタートだった。東の御嶽というダンジョンをクリアし次へと進む。東の御嶽は、とても神聖な雰囲気のある所だった。

この日は歩いた区間も多かったが、無事ヒッチハイクも2回成功し、先へと進んだ。今日はなぜか子供達との出会いが多い日だった。印象に残っているのが海で出会った2人組の犬と遊んでた子達。そして、公園での超元気で無邪気な子供達。公園の子供達となぜか仲良くなったろん氏は、夜になっても花火を一緒にして遊んだのだった(笑)そして、この日は公園でテント泊をさせてもらった。
田舎の子供は、純粋無垢でパワフルで、すんごい癒された。この日はそんな素敵な子供達との出会いの日だったなと思う。

今回の旅は、公共交通機関を一切使わずに、歩きとヒッチハイクのみで、沖縄本島を海岸線に時計回りに1周するというもの。宿泊も公共の施設を使わずに、基本テント泊しながら、周る予定だ。

特別どこを観光するという訳でもなく、朝起きたら、ただひたすら海岸線沿いに歩きとヒッチハイクで進めるだけ進んで、暗くなったら適当な所を見つけて、テント泊するという超シンプルな行き当たりばったりの旅。

沖縄本島1周ヒッチハイクの旅は、毎日が、アドベンチャーである。明日には、一体何が待っているのやら?

沖縄本島1周、さすらいの馬鹿野郎の冒険旅は、あともう少し続く。。。

続きは、こちら⇒『沖縄本島1周ヒッチハイクの旅⑩~ファミリーのお宅に泊めてもらう~