沖縄本島1周ヒッチハイクの旅②~読谷村⇒恩納村、初めてのヒッチハイクに挑戦~
この旅は今から19年前の2003年、信州大学2年の夏を迎えた頃の話である。当時の歳は、21歳。一人旅。
旅のルートは、フェリーが付いた那覇港から沖縄本島の海岸線を時計回りにぐるっと1周回る計画だ。その際、公共の交通機関は一切使わずに、徒歩とヒッチハイクのみで、おこなうことに決めている。そして、泊まる所は、持参した一人用のテントを使っての野宿を基本とする。
この2つが、この旅の主なルールで、後は何も決めていない行き当たりばったりの旅であり、若かりし頃の馬鹿野郎の冒険旅である。
さあ、どうなることやら。まあ、何とかなるっしょ~(笑)
今回は、そんな沖縄旅の2日目の記録。当時の旅日記をもとにまとめてみました。事実は小説よりも奇なり。暇つぶしにでも、読んでいただけたら幸いです。
2003年7月15日~2日目~残波岬へGO!!
昨日は、那覇市から読谷村まで、ほぼほぼ歩いたのちに、あるビーチでテント泊したのであった。
2日目は、そんなとあるビーチからの話である。
朝7時くらいに起き、とりあえずボーっとする。ソフトコンタクトを付けっぱなしやったから目がモヤモヤしていた。しばらくしてから、昨日の旅の記録をノートに書きこんだ。
事細かく書いていたら、結構時間が経ってしまい10時半くらいに出発した。
昨日の夜に会った踊りの人たちの所は、入り口の門が閉まっていて、声かけるか少し迷ったが、通り過ぎることにした。
今日から、ヒッチハイクをしようと予定していたが、何か俺はまた、ビビっていたのか?はたまた、逃げなのか?中々ヒッチハイクを開始できず、『とりあえず、そこまでは歩いていこう』と。
出た!!いつもの後回しにする癖が><
ヒッチをする勇気もなく、とりあえず歩いてホテル近くのビーチにたどり着いた。
近くの岩に登り、オバちゃん二人組に写真を撮ってもらった。
ここの海が結構キレイで、海に入ることにした。入っちゃえ~。
少し泳いだのだが、この日は背中から、肩にかけて日焼けの跡がピリピリと痛かった!!
泳ぎ終わってから、日焼けが痛かったので、タンクトップからtシャツに余儀なく変更した。
次のビーチを目指して歩いていると、また大きなホテルがあって、その前で一軒のそば屋を発見した。
そば屋の外のテントが【安全第一】と書かれた工事用だったのが、少しウケた。
そこでは、野菜そば600円を頼んだ。ここの冷えた麦茶も美味い。そばが来ると、これがまた量が多かった。僕らの感覚からいくと絶対に大盛。
2~3人前近くあったと思う。そして、野菜の具がとんでもなく多かったのに驚いた。
腹ごしらえもしたところで、次を目指す。今日はニライビーチに立ち寄りたかったのだけど、地図を確認するととっくに過ぎているようだった。歩き過ぎたのだ。すでに、この日も歩き疲れていた。
今日は、ジーパン、靴を脱いでカバンに入れてたので、さらに重たく感じた。これらの荷物は後で、実家に送ることにしようと思う。
しばらく歩くと残波ビーチに到着。海に入る気にもなれず、素通りした。
それで、昨日なみ食のお姉さんが教えてくれた残波岬を目指すことにした。すぐそこだったので、またまた歩いて進む。
残波岬では、灯台に登り、雄大な自然美を一望した。まさしく断崖絶壁といったような感じで、高さ約30mほどの断崖が2㎞ほど続いている。まあ、ビューティフルだった!!
灯台を下りた後、前にある廃バスを利用したアイスクリーム屋さんで、ソフトクリームを買って食べた。
紅いもソフトクリームを食べていると、地元風の観光客3人組を見かけた。後から考えると、絶対何か声かけるべきだったなと思った。。。
そして、次へと進む。残波岬の景色を満喫しながら、道を歩く。
『俺の人生、俺がやらなきゃ誰がやる!?』
『今やらなきゃ、いつできる?』
『俺はやる!!いつ?今!!』
と、繰り返しながら歩いた。
ちなみに、この言葉は旅に出る前に読んだ高橋歩氏の【毎日が冒険】に出てくる成功哲学の合宿で使う言葉で、僕の心にも深く突き刺さっていた言葉であった。
初めてのヒッチハイクの挑戦
少し大きな道に出て、『さあ、ヒッチハイクやるぞ!』と思うが、中々親指をあげることができない。。。
ビビリのウジウジ君だった。
『次は、やるぞ!!』と思っても、ビビって止めるの繰り返しで、、、
途中自販機で、コカ・コーラ500mlを飲みほし勢いをつけるが、結局また、歩いて北上する。ヒッチハイクに良さそうな道を狙い歩いていく。道中、道が合ってるか不安だったので、今回は、万が一間違わないように通りにあった薬屋さんで道を尋ねた。
『この道で、合ってますよ~』と。
『よし、この道に入ったら一本道やし、ヒッチハイクやるぞ』と意気込むが、ここでも中々最初の一歩が踏み出せなかった。
1~2キロ歩いたところで、少し広くなった所があり、
『もうここで決めるしかない!!』と覚悟を決めた。
そして、ついに親指をあげてヒッチハイクを試み始めた。
1台目、ダメ。
2台目、ダメ。
10台目、ダメ。
20台。30台。ダメ。。。
車は、一向に止まってくれなかった。ここらで、ヒッチハイクって、結構難しい事に気づき始めた。
何か、やり方間違っているのかな~。。。誰か友達に電話し相談しようかなとも思うが、ここは自分の力でなんとかしたいと思った。
それで、持参していたスケッチブック作戦を決行する事にした。
スケッチブックに『海岸線北へ』と書いている最中に、1台の車が止まってくれた。
運転手は『乗せて行ってあげるよ~』と、優しく声をかけてくれた(涙)
ああ、なんていい人なんだ。ラッキー。
聞くところによると、その人達は、どうも一回車で通り過ぎて、それからわざわざ戻ってきてくれたらしい。オバちゃん2人組だった。
色々話をして、うまく聞き取れないことも結構あったが、58号線に出て少し進んだ所まで、乗せてもらった。
ほんと、ありがと~!!
そこから、少し歩くと郵便局があり、バックパックを軽くするために、本や服、靴など実家に送った。靴は、スポーツサンダルを持参してたので、そちらに履き替えていた。これで、バックパックが少し軽くなり肩の荷も少し下りるはずだ。
そして、軽くなった身で、また歩いて北上した。
公園で、子供達に癒される
地図でムーンビーチというのを発見したので、そこを目指すが、途中ある公園にたどり着いた。
そこは子供たちがたくさん遊んでいる公園で、子供たちは野球をして遊んでいた。こっちにボールが飛んできたので、投げて返してやると、『ありがとー!!』超、元気だった。
芝生で、座って休んでいると、子供が『うわー、オジちゃん助けてー』と、俺の後ろにやって来る。
日焼けで背中が痛いから、内心『触るなし~』と、心の中で思った(笑)
子供の写真を撮ってあげたり、動画を撮ったりしていたら、今度は俺の帽子を子供に取られたり(笑)。ここの子供たちは、元気で、かわいくって、皆いい子達だった。
時刻も夕暮れ。僕は、夕日を見に行こうかなとバックパックを公園に下ろし、近くの防波堤の方へと足をのばす。釣りしてる人たちがいて『なんか釣れますか~?』『まだ、来たばっかりです』なんて言葉を交わしたりした。
その後、公園へと戻ってくると、なぜかバックパックの上にかしパンの欠片が置いてあった。子供達かな!?俺の事をホームレスとでも思ったのか???いや、ただ単純にいい子だったんだろうな♪
そういえば、俺に『30円あげる!!』って言ってくる子もいたな(爆)
僕は、この公園が気に入ったので、今日はここにテントを張って野宿することにした。
そろそろ晩飯を食べたかったので、飯屋を探しに公園を出ようとすると、子供たちが『バイバーイ!!』と元気に声をかけてくれた。いい子達だなあ。『バイバーイ、また来るよ~。』と俺。
途中近くのコンビニで、さんぴん茶(パック1ℓ)を買い飯屋を探す。小さな飯屋を見つけ入ることにした。
タコライスというのが目に入り、これはなんぞ!?と思って、タコライスを注文してみた。
予想に反して、タコライスにはタコは乗っていなかった。タコス風ってことなんかな?ご飯の上にキャベツがビッシリ乗っていて、トマトがあって、チーズが乗ってるみたいな感じ。そして、トマト風ソースをかけて召し上がる。
正直、トマトが苦手な僕には、あまりヒットしなかったが、メシの量はかなり多かった。だけど、沖縄へきてそれももう何回か経験済みなので、それほど驚かないぞ~。
食堂で見たテレビによると、ここ1週間くらいは晴れが続くそうだ。よっしゃ!!そして、明日は大リーグのオールスター戦らしい。
イチロー、松井よ、頑張ってくれ。てか、俺が頑張れ。
そんなこんなで腹いっぱいになり、公園へ戻りテントを張っていると一人のオジちゃん?お兄さんが近づいてきて、『ここで、寝るの?』と聞かれ、旅の事を話し、少し仲良くなると、この近くで沖縄民謡の練習をするらしい。それで『見てったら?』と誘ってくれた。
そんなこんなで、しばらくすると若者たちが10人近く集まって、練習らしきものが始まるのを遠目に様子を覗う。なんとなく皆あまりやる気なさげで、あんまり太鼓叩いてる様子もなく、その後飲み会みたいのしてる感じで、結局僕は、なんとなく接触しなかった。
中々眠れなかったので、公園の椅子に寝転がったりしていた。疲れや日焼けの痛さ、体の汚れの不快さや、暑さのせいもあったりで、眠れなかったのだろうと思う。
この日も結局寝たのは、夜中の3時過ぎだった。
2日目のまとめ
本日の移動・・・読谷村⇒恩納村
移動距離・・・15㎞くらい
ヒッチハイク・・・初めてのヒッチハイク1台(オバちゃん2人組)
今日は、朝の出発が遅かったこともあり、移動距離は少な目。中々最初の一歩が踏み出せなかったが、なんとか人生初のヒッチハイクにも成功した。野宿地とさせてもらった公園では、超元気な子供達と戯れたのであった。
今回の旅は、公共交通機関を一切使わずに、歩きとヒッチハイクのみで、沖縄本島を海岸線に時計回りに1周するというもの。宿泊も公共の施設を使わずに、テント泊しながら、周る予定だ。
特別どこを観光するという訳でもなく、朝起きたら、ただひたすら海岸線沿いに歩きとヒッチハイクで進めるだけ進んで、暗くなったら適当な所を見つけて、テント泊するという超シンプルな行き当たりばったりの旅。
まだまだ旅は始まったばかり。果たして、この先どうなることやら?
期待と不安でいっぱいだけど、まあなんとかなるやろ~。さすらいの馬鹿野郎の冒険旅は、まだまだ続く。
続きは、こちら⇒『沖縄本島1周ヒッチハイクの旅③~恩納村⇒本部町、備瀬のフクギ並木へ!!~』
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