初めてのほぞ組みづくり~スモールハウス編~
2014年3坪のスモールハウスをセルフビルドした時の柱や梁のほぞ組みを作った時の様子を紹介したいと思います。素人の簡単な刻みを使用したほぞ組み作りとなりますが、少しでも参考にしていただければ幸いです。
初めてのほぞ組み作りでしたが、お爺さんが残してくれた大工道具のおかげもあって、なんとかそれなりに仕上げることができました。
ほぞ穴を空ける。
梁にほぞ穴を刻んでいきます。初めてのホゾの刻みで、要領はわかってなかったけど、何でもやっているうちに、コツがわかってくるもんです(笑)
後から、わかる事ですが、刻みは柱のホゾから作った方が、よりピッタリなほぞ組みが作りやすいように思いました。この時は、それに気づいていないので、梁のほぞ穴から始めていきます。
お爺さんが残してくれた工場には、いろんな大工道具が残っていました。
その中の一つが角ノミという機械。
僕がセルフビルドを始めた時には、もうお爺さんは亡くなっちゃてて、直接教わる事は出来なかったけど、勘を頼りにぶっつけ本番で機械を使っていきました。
穴を空ける位置を決めたら、鉛筆で印をつけておいて、角材を機械で挟み込んで、固定をしてあげます。次に、 写真左側の方のネジを上下にずらして、 穴を空ける深さを決めていきます。
ぶっつけ本番でしたが、やっちくうちにそれなりに、うまく仕上がってきました。10年~20年と使わずに工場で眠っていた機械がコンセントを繋いで、スイッチを入れれば、すぐに稼働するのだから素晴らしい。
機械は、毛布などで、埃をかぶらないようカバーしてあったので、お爺さんの保管が良かった賜物かもしれません。機械のおかげで、ずぶの素人でも、綺麗なほぞ穴が、一瞬で刻めてしまう♪
渡りあご。
そしたら、次に桁が載る部分に、窪みをつけていきます。丸鋸とノミで仕上げていきました。
こんな感じに、丸鋸で切れ目を沢山入れておきます。
丸ノコは、刃の出を調整できるので、長さを切りたい長さに合わせておきます。
そしたら、ノミと金づちを使ってコンコンと落としてやったら、
簡易な渡りあごの完成。
同じように桁側にも、刻みを入れて、窪ませておきます。この桁の凹と梁の凹が、組み合わさる計算です^^
梁と桁の刻みが完成しました。真ん中の梁は、部屋の真ん中になるので柱を立てたくないので、柱無しでも強度が出るように、 正方形の材でなく縦に長い材を梁に使いました。
柱のほぞ。
次に、柱のほぞを作りました。
まずは、鉛筆で残す部分と切る部分を下書きしておきます。
そしたら、丸鋸で切り込みを入れていきます。
こんな感じに。裏返して、反対側からも同じように切れ込みを入れてやります。
今度は、横に倒して、刃の出をほぞが残るようちょうどいい高さに調整してやって切り込みを入れていきます。
丸ノコでは、完全に切れないので、残った部分を鋸で切り落としていきます。
そしたら、こんな感じに仕上がってきます♪
うん、初めてにしては、中々いいんでないでしょうか^^
電動カンナをかける。
柱や梁は、お爺さんが昔から工場にストックしていた材を利用させていただきました。なので長年の風化で、だいぶ色あせていたので、電動カンナをかけて綺麗にしてあげることにしました。
ある機械は、有効活用。もちろん初めて使いますが、大工道具はシンプルなものが多いので、結構使えてしまいます。調整する事と言ったら、刃の出を手前のダイヤルを回して代えてあげる事ぐらい。
一皮むいてやると、新品同様、真新しい材に生まれ変わっていきます♪
スモールハウスは、柱や梁がむき出しのままのシンプルに木の作りを感じさせる家にしたかったので、少し丁寧に手をかけてあげます。
柱、全部綺麗にカンナがけしてあげました。機械の力はすごくて、なんちゃっての素人でもそれなりに綺麗にできてしまう。
ほぞの仕上げ。
柱のほぞが、ほぞ穴にハマりやすいように、角を落としてあげました。
ここは、手動でカンナをかけて、角を落としてあげます。
これで、柱のほぞの刻み完成です^^
桁に垂木彫り。
今までに、何度もセルフビルドしてきたけど、垂木彫りまでしたのは、このスモールハウス編の時くらいでした(笑)
屋根垂木が桁に載る位置に刻みを入れて、座りをよくしていきます。のこぎりで、切れ目を入れて、
ノミで落としてやると、こんな感じに。
それっぽく出来上がりました^^
屋根垂木や屋根材の準備。
柱や梁、桁の刻みが終わったので、他に必要な材を調整していきます。
屋根垂木。
屋根垂木には、2×4の材をチョイスしてみました。工場にストックしてあった材以外は、近くのホームセンター、コ○リで仕入れてきました。コ○リがあれば、簡単な家ならできてしまう(笑)
ちなみに、軽トラがあれば、4mくらいの材なら、もち運び可能です。その際は、ロープで南京縛りを活用したりして、しっかり固定しておきます。車の上部が出っ張るので、運転する時は前方上部が当たらないか注意は必要です。(一度、実家のゴーヤの棚をぶち壊した経験があります><)
屋根垂木は、長さを揃えてやって、角度を計算して、切り落としてやったら準備完了です。
これは、棟木。家の一番頂点に来る材です。あり合わせの材を使ったら、長さが足りなかったので、継ぎはぎ。プロならやらないであろう、素人ならではの荒業。
セルフビルドだから、本人がオッケー、これで良いんじゃね?とGOサインがでれば採用します(笑)まあ、仮にいつか壊れたら、またその時直せばいいんだし、気楽に作っていきます。
屋根材。
根太や屋根に張る材を購入してきました。お馴染ホームセンターのコ○リ。
スモールハウスの屋根裏は、ロフトとして寝室にする予定なので、屋根に張る板は、天井となりよく目につくところになるので、カンナをかけて綺麗に仕上げてみました。お爺さんが大工をしていた工場には、すんばらしい機械が沢山眠っている。
『全自動カンナ~。』
ドラえもんの四次元ポケットかというくらい、便利なアイテムがたくさん眠っています。お爺さんが残してくれたものにマジ感謝。
この機械も、ハンドルを回して厚さを調整してやるくらいで、後はスイッチを押して、材木を通してあげれば、ブイーンと綺麗にカンナをかけてくれます♪
右、ビフォー。左、アフター。
ざらざらしてた面が、ツルッツルに仕上がります^^
敷居、鴨居も作る。
スモールハウスに着ける予定だった、引き戸や障子のための敷居や鴨居も自分で作ってみました。
引き戸は、工場にストックしてあったもので、障子はヤフオクで中古品を購入しました。
まずは、工場から敷居や鴨居に使えそうな材をチョイスして、
こんな機械があったので、ちょうどいい幅に切りそろえていきます。
こんな感じに。
長さも揃えてやって、
なんと、溝を掘る機械まで、出てきました!!こんな機械も眠っていたんか~。
お爺さんの工場は、マジ四次元ポケット並みです。
もちろん、初めてだけど、勘を頼りに使ってみたら、できちゃいました。感動^^
ジャン。
機械様様だけど、いい感じに、敷居や鴨居が準備できました。
こんな感じで、柱や梁、桁のほぞ組みや、垂木や屋根の板、敷居や鴨居の刻みとスモールハウスに必要な材木の準備が整ってきました。
スモールハウスを建てている様子は、別の記事で紹介しています。⇒『3坪のスモールハウスを自作してみた。』
セルフビルドにあたって、参考にした書籍。
『木造建築入門』建物を建てる際の基本的な用語や基本的な作り、材のスパン等、全般的に木造建築に関する事柄が網羅されていて、初心者が建築の事を勉強するのに、とても参考になる一冊です。
『100万円の家づくり』3坪のスモールハウスではないけど、 2間×3間(6坪) の小さな家をセルフビルドで建てるノウハウが詰まった1冊です。ホゾの刻みの様子も紹介されています。
『廃材王国』廃材を使って、セルフビルドしている様子が紹介されています。実は私、この本に感銘を受けて、一度著者の所にお尋ねしたこともあります^^超素敵なワクワクするようなセルフビルドされた建物がたくさんありました♪本の中には、切り株を土台としたり、丸太をそのまま梁や桁に使ったり、板葺きの鱗状の屋根や壁、チェンソーでほぞ穴を刻んだり、そんなワクワクのセルフビルドの様子が紹介されています。
こういった先人たちのセルフビルドしている様子を垣間見ることによって、自分にもできるかもというイメージが湧きやすくなります。イメージできることは、だいたい実現できるので、いろんな情報を調べてイメージできるようになれば、しめたもの。
イメージが出来たなら、思い切って挑戦してみるべし^^
最近のコメント